話題作「ラブ・アクチュアリー」を見た。
恋におちた独身の英国首相、女性部下に誘惑される社長とその妻の動揺、
最愛の妻に先立たれた男と初恋に悩むその息子、
などなど19人の登場人物のそれぞれの愛の形を描いた群像劇。
『ノッティング・ヒルの恋人』、『ブリジット・ジョーンズの日記』の脚本家リチャード・カーティスが初監督にして、
登場人物が多くぐちゃぐちゃになりそうなお話を上手くまとめ、
2時間15分一気に見せます。
愛の分だけ様々な悲喜交々がある。
その悲喜交々が我々も経験したり、しそうな出来事なので共感できて、
笑って泣けるのです。
映画の構成、登場人物の描き込みが優れているだけでなく、
随所に登場する小ネタがまた最高。
恋人を弟に寝取られたコリン・ファースの独り言、
「また孤独だ」のセリフはギルバート・オサリバンの名曲「Alone Again (Naturally)」、
老いぼれロック歌手のビデオクリップは、
故ロバート・パーマー「恋におぼれて(Addicted to Love)」のモロ・パクリ、
(ロバートのバックでケバイおねーちゃんたちが楽器弾いてるエロ・フェロモン・クリップだ)
「ミート・ローフにも彼女はいたし、リンゴ・スターにはボンド・ガールだ」と
初恋の相手に告白を迷う息子を励ますリーアム・ニーソン、
その他、エルトン・ジョンのゲイネタなど、
どうでも良い雑学を知っている人にはたまらないネタが満載。
しっかりとした作りだからこういった小ネタも活きてくる。こういうの大好きなんだよね。
音楽ネタは笑えるだけでなく、涙も誘った。
エマ・トンプソンがジョニ・ミッチェルのCDを聴きながら泣くシーンがあるのですが、
おいらも一緒にグチョグチョだよ。
ジョニの代表作「Both Side Now」という曲。
昔から知っていたのですが、改めて歌詞の意味を意識して琴線触れまくりました。
I've looked at love from both sides now
From give and take, and still somehow
It's love's illusions I recall
I really don't know love at all
泣けるぜ。。。(この曲の意味がわかるようになると年なのかも。。。)
その他、2シーンぐらいで嗚咽。
いやー、ストーリーが面白くて、構成も絶妙で、キャストが豪華で、
コリン・ファース以外みんな演技派で、音楽が最高で、
笑って、泣けて、感動できて、幸せな気分になれて、
見た人と小ネタで語り合えて、見てない人に薦めることが出来る。
そんな映画、なかなかないと思う。
このコラムだけでは書ききれないぐらい濃厚な映画でした。
2回に分けて書こうかと思ったけど、我慢我慢。。。