2004年08月16日更新

#050 「撮影現場の影響は邦題にも及ぶのか!?」

夏休みの大作・話題作が出揃いまして少し落ち着いた映画業界ですが、8月公開作品をサクサクっといってみましょう。 まずは公開中の人形劇の実写版「サンダーバード」からいくかね。映画はかなり子供向けですね。「グーニーズ」と「スパイ・キッズ」を足した感じ。知らなかったのですが、TV版の「サンダーバード」ってアメリカで放送していなかったんだってさ。

監督にインタビューする機会があったから、知名度の面で全米での興行は心配じゃないか聞いてみたら、「大丈夫さ!」と自信満々だった。「ヒットしたらパート2で日本を舞台にしたいんだ」なんてことも語ってくれました。

が、

全米初登場12位でした。 合掌。国際救助隊=サンダーバードの日本での活躍は見られそうもありません。

次、夏の話題作の1本であるアカデミー受賞ドキュメンタリー「華氏911」。配給会社がゴクゴク限られたマスコミにしか見せてないので、見ていません。まぁ、話題性だけでヒット間違いないから、見せなくても良いんでしょう。

4月に公開された「CASSHERN」なんて、お偉い評論家さんから「あんなの映画じゃない!」ってボロクソ言われてけど、蓋を開けたら20億以上の大ヒットで続編の製作も決定。紀里谷和明監督は時の人となった。

映画評論家が「ガァーガァー」言うよりも、監督の嫁さんに大枚はたいてコメントさせた方が効果があるということだ。

最後は「HERO」のスタッフが再集結して作った任侠映画「LOVERS」。女一人、男二人の愛と欲望、裏切りを華麗なるアクションと素晴らしい映像美で描いた大作だ。「HERO」よりもストーリーが単純な分、アクションに集中できて楽しめる。

金城武、アンディ・ラウ、チャン・ツィイー3大スター共演ですが、ぶっちゃけ、男二人はあくまでも引き立て役で、チャン・ツィイーの映画です。

彼女をいかに優雅で、美しく、そして、麗しく撮るかにかけたチャン・イーモウ監督。それに応えるべく、難しいアクションもけなげに頑張りぬき、相変わらずお鼻の穴をおっ広げて大仰な演技に勤しむチャン・ツィイー。

この映画を見るにチャン・ツィイーはチャン・イーモウの愛人としか思えん。だから配給会社も邦題を「LOVERS」と付けたんだ。(原題は「十面埋伏」で、意味は孫子の兵法の一つ。どんな戦略かは知りません。)

「チャン!お前を美しく撮ってやるからなぁ。」

「チャン!わたし、がんばるわ!」

「チャン!お前は美しい!アジアンビューティーだぁー!」

「チャン!あなたのタメならなんでもするわ!」

ラーメン大好きでいつも食っているチェン・イーモウは、チャン・ツィイー大好きでいつも食っているに違いない。

以上、8月公開の3本でした。

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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