「Jam Films」という数人の監督が作った短篇を集めた映画がある。この企画はシリーズ化されており、この度その一環として「female フィーメイル」という映画が公開された。本作品は人気女性作家が書き下ろした小説を個性的な監督がそれぞれ映画化したもの。テーマは女性とエロスというところでしょうか。
以下、作家と監督と出演者。
■「桃」姫野カオルコ、篠原哲雄監督、長谷川京子
■「太陽のみえる場所まで」室井佑月、廣木隆一監督、大塚ちひろ
■「夜の舌先」唯川恵、松尾スズキ監督、高岡早紀
■「女神のかかと」乃南アサ、西川美和監督、大塚寧々
■「玉虫」小池真理子、塚本晋也監督、石田えり
という感じで、普通に見てもそれなりに面白いのですが、それぞれ監督の個性が良く出た作風になっていて、監督のスタイルを知っていればより楽しめる。
中でも伊藤P的に面白かったのは「夜の舌先」。髪の毛を入れるとその髪の毛の人が夢に出てきて、好きなことが出来るという香炉を手に入れた女性が、毎夜淫らな夢を見続けるという物語なのですが、何よりも主役の高岡早紀が良い。
乳首とか直接的には見せないのですが、かえってそれがエロい。かなり吹っ切れていますね。
例の騒動後に「離婚をプラスにして、女優の仕事に意欲的に取り組みたい」と言い、この映画に出るときには「結婚していた時は子供が見られる作品がいいと思っていました。でも今は自分の幅が狭まるのは嫌だなと思って」と述べている。
有言実行。なんだか女優魂を見た気がする。
あと、変態チックな塚本晋也監督のも良い。相変わらずグログロな雰囲気。
そして、何よりも石田えりである。この石田えりを見るだけでも一見の価値ありですよ。強烈でしたぁ〜。これも女優魂かな?
原作もサクッと読めるので、映画と原作併せて楽しむのも良いでしょう。
PS:映画の冒頭と真ん中とケツにダンスパートがあるのですが、
これいらないよなぁ〜って思っていたら、
監督たちもみんなそう思っていたようで、いらないと言っていた。