2005年10月26日更新

#093 「望んでなかったけど作られた「ソウ2」は如何に!?」

誰も望んでいないのに作られてしまう続編がある。

多分、伊藤Pが「クレヨンしんちゃん モウレツ!オトナ帝国の逆襲」に次いで、リピート鑑賞をしているであろう「ブルース・ブラザース」。何度見ても面白い。

でも「ブルース・ブラザース2000」を見ることはもう無いでしょう。当時、スランプに陥っていたジョン・ランディス監督が過去の栄華にすがりつき、なんとかどん底から這い上がろうと試みてみたものの、余計に傷口を広げてしまった大カス映画。第一、ジョン・ベールシ抜きで作ること自体が冒涜なんだよ。「ブルブラ」ファンの間では、この映画は無かったことになっている。ジョン・ランディスはこの作品以降、一本も映画を撮っていない。

次いで、個人的にはアリだと思っている「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」。気持ち悪くなるとか、映画じゃないとか色々言われているけど、続編の「ブレアウィッチ2」の方が、その出来の酷さに気分悪くなる。

そして、謎の立方体に閉じ込められた男女6人の脱出劇を描いた「CUBE」。その斬新なヴィジュアルと巧みなプロットで見る者を魅了し、未だに語られることの多い作品。「CUBE2」は“立方体の外側が遂に登場!”という触れ込みでしたが、世界観をぶち壊し、そんな興味すら途中で失せる。前作が素晴らしかったことを改めて認識させてくれる続編だ。

因みに第3弾となる「CUBE ZERO」が近々公開されるんですけど、2作目が余りに酷かったのでイマイチ触手が伸びないなぁ〜。そう言った意味でも2作目の罪はデカイ。

そんな「CUBE」と「セブン」を足したような映画「ソウ」。以前、このコラムでも書きましたが(#56、#63)、伊藤Pは大好きです。で、まさかの続編「ソウ2」が作られた。

「ソウ2」が作られることを知ったのは随分前。たまたま見たサイトに続編が製作されることが出ていて、「げっ!」と思った。やっぱり「ソウ」が好きだから、「ブレアウィッチ」や「CUBE」の二の舞は嫌だなぁ〜ってね。まさに“待ち望んでいなかった続編”ですよ。

で、監督(前作とは違う人)の来日取材もあり、不安を抱きつつ見たのですが、最初の映像を見た瞬間に「これは大丈夫だ」と確信した。

前作のテイストを損なわず、相変わらずの凄まじいトラップを見せてくれるし、設定場所のスケールも違和感無くUPさせることに成功している。1作目と細かく繋がっているので、その点も面白い。流石に衝撃度は落ちたけど、この手の続編ものの中では上出来でしょう。

「ソウ2」は珍しく満足出来たから良いけど、今後も「えっ?続編があるの?」ってビックリするケースがあるんだろうなぁ〜。

そう言えば「タイタニック2」とか噂になったよね。実はジャックが生きていたとかいうプロットだった。有り得ん。

兎にも角にも、続編を作る際は安易に突っ走るのではなく、1作目のファンを失望させないように企画を練りに練って欲しいですな。


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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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