昨年度のアカデミー賞で主演男優賞、助演女優賞、脚本賞にノミネートされ、話題になった作品がある。それは「ホテル・ルワンダ」。
賞は受賞しなかったのですが、授賞式の際に流れた映像を見るとなかなか面白そう。 ところが、その後「ホテル・ルワンダ」が日本で公開される気配なし。 要するに地味だからどこの配給会社も買わなかったわけだ。
ところが、伊藤P同様、「面白そう」と思った人々が多くいたようで、一部の映画ファンが“『ホテル・ルワンダ』日本公開を求める会”なるものを発足し、ネット上で署名運動を展開。遂に日本公開に漕ぎ付けたというから凄い話だ。※現在、会の名前は“『ホテル・ルワンダ』日本公開を応援する会”に改名してい
る。
そんな熱い映画ファンのお陰で、伊藤Pもこの作品を見ることが出来て良かったです。感謝感謝。
アフリカのルワンダで1994年に起きた民族内紛。100日間で100万人もの人々が虐殺されたこの内紛時に、難民をホテルに匿い、1200人以上の命を救ったホテルマン、ポールとその家族たちの姿を描いている。
いつ殺されてもおかしくない極限の情況下、ポールは巧みな話術と機転で様々な危機を乗り越える。サスペンスフルでスリリングな展開に、ドキドキ、ハラハラさね。そして思う。「これ実話でしょ。。。」って。しかもたったの12年前。
12年前といえば伊藤Pは大学生。伊藤Pが祖師ヶ谷大蔵にあった今は無き池田屋という居酒屋で、ビールを浴びるように飲み、暴れていた頃。「ホテル・ルワンダ」を見るとそんな頭がピーマンな生活をしていた自分が恥ずかしくなる。それぐらい凄まじい。
で、この作品、何の予備知識無く見ても十分理解は出来るのですが、この事件が起きた経緯を少し勉強してから見た方が良いと思う。
伊藤Pは映画を見る前にあまり予備知識を入れないタイプなのですが、「ブラザーフッド」とか世界史の教科書に載るような題材を扱った作品の際には、事前に少し勉強してから見る場合がある。
なぜなら映画は歴史的事実の流れを全て追うことは無いから。上映時間とかの問題で、ちょっとした細かい演出で、歴史的事実を表現してしまうことが多々ある。流れが頭に入っているのといないのとでは、全然理解度が違います。
「ホテル・ルワンダ」も鑑賞する前に、少し予習をしました。お陰で歴史背景の流れを追う必要も無く、すんなりと映画に没頭することが出来ました。
そして、勉強は映画では描かれていないことも知ることが出来る。良く耳にする”ルワンダ難民”とは、殺戮を恐れてルワンダから逃れた人々だけでなく、殺戮した側も含まれているということも知った。
最近は昔と違って、インターネットという素晴らしい情報源がある訳ですからね。文明の利器を利用しない手はありません。
ある映画がきっかけとなり、そこに描かれていること、それに付随することを知ることは良いことだと思う。付け焼刃だろうがなんだろうが、知らないよりも知っている方が良い。そんな訳で、最近、頭はピーマンからインゲンぐらいにグレードアップ出来たかな。。。