2006年04月28日更新

裏#006 「ウーヴェ・ボル 第ニ章〜謎」

第一章ではボル監督の素晴らしき人徳について述べましたが、
この第ニ章では彼の謎に迫ります。


■ボルの謎1:キャスティングが微妙に豪華である


「ブラッドレイン」の出演者は、
クリスタナ・ローケン(「T3」の敵キャラね)、
マイケル・マドセン(タランティーノ作品常連さん)、
ミシェル・ロドリゲス(「バイオハザード」)、
ベン・キングスレー(「ガンジー」でオスカー受賞)、


以上がメインで、脇もウド・キアー、ミートローフ、マイケル・パレと、
通なら唸る粋なキャスティングだ。


「アローン・イン・ザ・ダーク」もクリスチャン・スレーター、スティーヴン・ドーフが主演。
もう終わっている感はあるが、それでも名の知れた俳優であることには違いない。


そして、10月に全米公開される新作「ダンジョン・シージ」の出演者はもっと凄い。


ジェイスン・ステイサム、レイ・リオッタ、バート・レイノルズ、クレア・フォラーニ、
リリー・ソビエスキー、クリスタナ・ローケン、ロン・パールマン、マシュー・リラードである。


あなたたち、キャリアに傷が付くの判っているよね?
なのに、何故、君たちはボルの映画に出演する!?




■ボルの謎2:全てゲームの映画化である


判る人は判ると思うけど、ボル監督の作品は全てゲームが元になっている。
「ダンジョン・シージ」に続く新作の企画も全てゲームである。
中には日本でも有名な「メタルギア・ソリッド」も含まれており、
本ゲームのファンたちの逆鱗に触れたりしている。


それでもゲームの映画化ばかりに固執している理由は、
ボル監督曰く「ゲームのエンターテイメント性はそのまま映画に当てはめられる」からだそうな。


要するに、“自分のオツムではネタを生み出せない”、
“オリジナリティーがない”ということだけなんだが。。。


しかし、駄目になると判っているのに、
何故、ゲーム会社は映画化権をボル監督に売るのだ!?




■ボルの謎3:ボル監督の職業は“映画監督”である


微妙に豪華なキャスティングに、ゲームの映画化権の獲得と謎に満ちたボル監督ですが、
最大の謎は、何故、映画監督で居られるのか?


ゆうばりで知り合った米在住の日本人監督光武蔵人さんも、
「何故、彼が映画を撮り続けていられるのか判らない」と言っていた。


方々でクソミソ味噌に言われ、ラジー賞も常連。映画もヒットせず。
なのに、一体どこから金が出てくるのだ!!




■謎の解明


調べたところ、ボルはドイツの資産家の息子とのこと。
5万円を5円、いや5銭ぐらいにしか思わないボンボンだったのです。


ボンボン・ボル「とーちゃん、映画つくりたいからお小遣い欲しいのねん」


ボン・ボル父 「おぉ、そうかそうか、好きなだけあげようじゃないか」


ハリウッドの反逆児=ハリウッドスタイルに囚われない


そうじゃない、ハリウッドでは資金が集まらないだけなのである。


親から金を貰い、高額な権利料をゲーム会社に払い、金積みまくって俳優を口説く。


誰も出資してくれないなら自分(?)で出す!自腹(?)だから誰にも文句を言わせない!!
究極の自主(?)映画だ!!!


世の中、金ですからね。金。


…「ウーヴェ・ボル 第三章」へ続く…

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「ブラッドレイン」
配給:日活
2006年4月29日より新宿トーアにて
※R-15


「アローン・イン・ザ・ダーク」
配給:日活
2006年5月20日より新宿トーアにて
※PG-12

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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