10月は取り上げたい作品がギョウサンあるので、今回は短評集で。
■「ブラック・ダリア」
本年度伊藤P的“脱がない”エロ度ナンバー1!
ブライアン・デ・パルマ監督の最新作。誰が出ているからではなく、デ・パルマだから見に行った。
そして、期待通りにデ・パルマ節が炸裂!
長廻し、それに伴う華麗なるクレーン撮影、スローモーション、影の活用、グロ、倒錯、帽子にコートにナイフにと、分割画面こそないが、どこを切ってもデ・パルマ・ワールド。
そして、デ・パルマの世界観で忘れてはならないのがエロ。
エロの部分ではスカーレット・ヨハンソンが大暴れ。“乳出さずして、エロを出す”
いやー、凄いなぁー。
しかしながら、ストーリーはやや雑な感あり。
デ・パルマが好き!とかスカーレットのエロ気が好き!な人にお薦めします。
いやー、まじでエロかったね。
ついでにいうと、マスコミ用の資料の執筆陣が、新田隆男、滝本誠、柳下毅一郎と揃い踏み。本年度伊藤P的マスコミ資料ナンバー1でした。勉強になりました!!(劇場パンフにも掲載されると良いのになー)
■「ドラゴン・スクワッド」
本年度伊藤P的アクション映画ナンバー1!
まずキャストが凄い!!サモハンにマイケル・ビーンだ!
この二人が共演していること自体が大事件だ!!!!
普通はF4のヴァネス・ウーとかショーン・ユーなんだろうけどさ、80年代に映画の洗礼を受けたものとしては、旧世代のこの2人のカンフーとガン・アクションはしばれるのぉぉぉ〜・「SPL/狼よ静かに死ね」に続き、年に2度もサモハンのバックスピンキックが見られるとは。。。
凄いといえば、キャストだけではない、銃撃戦が凄い。
撃って!撃って!!撃ちまくって!!!
一発も当たらない。。。
スナイパーが撃って!撃って!!撃ちまくっても!!!!
やっぱり当たらない。。。
そんな荒唐無稽なド派手なアクション・シーンと、無意味にキメのポーズを作りながらみせる華麗なるガンさばき。
いや、だからそれは反ってカッコ悪いからさ。。。
そんなダサさも含めて、これぞ“これぞ香港アクション!!”
いやー、マジで、超面白かったね。
■「スネーク・フライト」
本年度伊藤P的アメリカン度ナンバー1!
証人を殺害するために、マフィアのボスが飛行機に毒蛇を大量にぶちまけるという、「お前、もう少し頭使えよ!バカ!」っていう設定からしてアメリカン。
蛇が、女性の股間をまさぐり、“ち○こ”、“ち○び”と、噛み付きそうなところに、ことごとく噛み付いてくれるアメリカンなパーティー精神。
パツキンのバカ女と発情したバカ男がセックスしたら殺されるという、セオリー通りのアメリカンな展開。そして、主役のサミュエル・L・ジャクソンが“キレた”瞬間、セリフ・パロディと化すアメリカンなジョーク。
ラスト近く、デブが活躍するところも「おいおい、そんなわきゃねーだろう!」って、アメリカンな予定調和ぶりを発揮。
そ して、ラストも「おいおい、それでいいのかよ?何人死んでるんだよ!」って、アメリカンなライト感。
いやー、久しぶりにアメリカンなバカ映画を見ました。アメリカンなバカ映画が少なくなってきた今だからこそ、新鮮だった。いやー、最高に楽しいフライトでした。
■「ホステル」
本年度伊藤P的痛い度“暫定”ナンバー1!
セックスしか頭にない馬鹿なバックパッカーがスロバキアで、初志貫徹した瞬間、「スネーク・フライト」同様、鉄則どおり悲惨な目に遭う不条理ホラー。
チョッキン、パックリ、スパスパ、グリグリとありとあらゆる方法で素敵に拷問。
拷問の道具もドリルに、メスにとドン・キ・ホーテ級にバラエティー豊か。
バックパッカーがアメリカ人であると知った拷問者は、「あっ、アメリカン人だったら、これだ!」と閃いたかのように、チェーンソーを持ち出してくるお茶目ぷり。
「ハイテンション」、「ホステル」、「テキサス・チェーンソー ビギニング」(11月公開)と、今年は3回もチェーンソーが登場。ゆうばり映画祭ではトビー・フーパーにも会えたし。
いやー、2006年はなんて素敵にチェーンソーな年なんでしょう。
さて、何故“暫定”なのかと言いますと、この後に「ソウ3」が控えているからであります。現段階では未見ですが、「2」以上の過激度とか。。。「2」の注射器地獄が忘れられない伊藤Pは、またまた奇抜な“痛い”演出を楽しみにしている。