こんにちは。伊藤Pです。
昨日から激寒ですなぁ〜。
寒さに強い伊藤Pも流石に震えた。
さて、12/15、16の興行ランキングです。
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このところの、1位を取る作品にびっくりさせられっぱなし。
「えっー、なんでこの作品が1位なの!?」ってね。
周囲の予想に反してという表現がピッタリの興行界で、
宣伝の人たちも手応えが掴みにくくなっている様子。
今週初登場1位を獲得した『アイ・アム・レジェンド』も、
作品の規模、話題性からしたら1位獲得は順当と思わがちだけど、
宣伝担当者は公開前に「わからない。不安」と述べていた。
配給:ワーナー・ブラザース映画 12/14よりサロンパス ルーブル丸の内ほか全国にて |
これだけ世の中に情報が溢れ、多様化すると、
宣伝する側もなかなか大変ですね。
伊藤Pが宣伝をしていた時代とは全然違うと思います。
で、『アイ・アム・レジェンド』なんですけど、
いろいろと「えっ!?そうなの!?という話を聞いた。
まず、我々マスコミ関係者向けの完成披露試写会が12月3日に開催されました。
伊藤Pはそこで見たのですが、実はフィルム上映ではなかったと聞かされ驚いた。
プリントが間に合わず、スタッフも聞いたことのないようなテープフォーマットで、
上映されたとのこと。
音も良かったし、映像も綺麗だったから全くわからなかった。
言われてみれば、確かに暗い場面とかで赤みがかかっていたような気がするけど、
そういう演出なのかと思っていた。
ついで、宣伝担当者たちは完成披露のちょっと前に未完成版を見たと。
『ブレードランナー』的に言うと、ワークプリントというやつでしょうか?
【裏部屋】 #045参照
で、そのワークプリントを見たスタッフたちは、
そのあまりのトンデモ映画度に腰を抜かしたとのこと。
これが数ヶ月間、シコシコと宣伝し続けてきた大作なのか!?と。
宣伝しなければいけないので、複雑な心境だけど、
もしも宣伝マンという背広を脱いだら大爆笑だったらしい。
恐らく、アメリカでの試写も評判が悪くて再編集したのでしょう。
『ブレードランナー』のように。
トンデモ版を見ていないのでなんとも言えませんが、
結果的には完成版が良い方に転んだので良かったではないか、
と思っていたらそうでもないと。
『アイ・アム・レジェンド』は随分前から劇場で予告がかかっていた。
伊藤Pも遥か昔に見たんだけど、
ジェット機がミサイルぶっ放して橋を破壊するシーンが出てきて、
「あぁ、この手の映画はこれ以上見てはいけない!」と、
目をつぶり、その後も、この作品の予告がかかる度に目をつぶっていた。
そーいえば、橋は壊れるけど、このシーン、本編に無かったような...
見ている最中にもそのことに気が付いていたのですが、
随分前に見たので記憶違いと思いそれで納得していた。
しかし、事実は違った。
再編集段階で削除されたのである。
予告編にあって、本編にないということは多々ある。
伊藤Pが宣伝をしたスティーブン・セガールの『沈黙の断崖』の予告には、
ガソリンスタンドが大爆発するシーンがあるけど、
本編にそんなシーンは無い。
幸い、誰も気にしない映画だったので、苦情はなかったけど、
『アイ・アム・レジェンド』の場合、その規模、期待度は桁違い。
なので、予告編を見て「おもしろそう!」と思って劇場に来てくれたお客さんが、
ガッカリしたり、それこそ文句言ってきたりしたらどうしようという危惧があるようでした。
まぁ、実際にガッカリした人もいるだろうし、
予告編を過大広告だ!と怒る人もいるでしょう。
でもね、カットしたのは配給会社や宣伝担当者じゃないからね。
スタジオの指示で編集担当のウェイン・ワーマンが落としたに違いない。
これはもう日本サイドとしては不可抗力です。
彼らもある意味被害者です。
ということで、文句はワーナー本社@アメリカに言いましょう!