「全国に佐藤さんが増えたので、少し減らします」
佐藤の姓を持つ人々だけが鬼に追われ捕まると殺される。
そんなパラレルワールドへと迷い込んでしまった高校生・佐藤翼。
わけのわからないまま必死に逃げる翼は、やがてリアル鬼ごっこの謎を解明しようとするが。。。
『リアル鬼ごっこ』 2/2よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開 配給会社:ファントム・フィルム (C) 2007「リアル鬼ごっこ」製作委員会 |
作品自体は“まぁまぁ”なんですけど、
出演者の皆さんの“激走”に敬意を表したい。
鬼ごっこなので、出演者たちは走る。
特に主人公佐藤翼を演じた石田卓也は、走って、走って、走りまくる。
物語の前半はほとんどのシーンで走っている。
一発OKということもなかなかないだろうから、
撮影現場では、走るシーン以上に走っていると考えられる。
事実、インタビューで、“相当走ったのに「これだけ?」と思った”と述べている。
しかも演技しながら走るわけで、さぞかし大変だったことでしょう。
あと、間違った日本語を使いまくる稚拙小説として名高い原作(未読)にはない、
パラレルワールドという設定を用いた。
未来社会を描写すると予算が膨らむというのもあっただろうけど、
原作と変えたことによって、原作ファンも楽しめる展開が作れるメリットもあったのかな。
パラレルワールドと現実世界を結びつけることによって、
複雑で深みのある物語を作ることも出来る。
ただ、このパラレルワールドと現実世界の相互性はあまり上手く機能していないような...
現実世界の登場人物から、パラレルワールドの権力者が誰であるかは直ぐに判っちゃう。
ちゅうか、声でもわかるので完全にミスキャストだと思うんだよね。
佐藤さんを減らす理由も“なにそれ?”だし、物語は途中から大失速。
殺すべき人間も殺さない。
テレビ局のモニタールームには、あんな簡単に入れないよ。
世界観とか面白いんだから、もう少しシメるところシメて欲しかったな。
ということで、この作品の一番の見所は“走り”かな。
『リアル鬼ごっこ』 ※石田卓也 インタビュー テキスト |
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プロフィール
伊藤一之<♂>
2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。
本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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