2008年02月08日更新

『ぐるりのこと。』完成披露試写会にて

昨日、『ハッシュ!』の橋口亮輔監督の『ぐるりのこと。』の完成披露試写会に行くことにした。


会場はスペースFS汐留
座席数167席の比較的キャパの大きい会場だが、
高い評価を得た『ハッシュ!』以来、橋口監督6年ぶりの新作ということで、
マスコミの注目度も高いだろうと踏み、早目にオフィスを出る。


開場時間の10分過ぎぐらいに到着したが、
予想通りの大混雑で、入り口で空席確認のためストップ。


伊藤Pは空席待ちの列の前から4番目。
前に並んでいた3名は直ぐに席が確保できたようで入場したが、
なかなか伊藤Pにはお声がかからない。


よく試写会場で満員のため入場できないことに立腹して、
激昂するオッサンとかがいたりするんですけど、
そういうのはとてもみっとも無い。


なので、
「遅く来た方が悪いんだから、しょうがねーかなぁー」と気楽に構えるていると、
席が確保できたといわれ、なんとかギリギリ入場。


「一番前しか空いていないんですけど・・・・」


いやいや、スペースFS汐留で鑑賞する時はいつも一番前なのですよ!
しかも、いつも座る席が空いていた。
超ラッキー!


しかし、席に着いたときに一抹の不安が・・・


それは伊藤Pの左隣に母子が座っていたから。


お母さんは恐らく30代後半から40代前半。
子供は男の子で小学生の低学年ぐらいか?


きっとマスコミではなく映画関係者の家族なのでしょう。
完成披露ではお子さんがいらっしゃることがあったりするので、
それ自体は別に良い。


しかし、今回の映画は大人の人間ドラマ『ぐるりのこと。』である。
小学生1、2年生が見て理解できるとは到底思えないし、
楽しむことも出来ないであろうことは目に見えている。


しかも上映時間は2時間20分だ。


橋口監督の挨拶に続いて、上映が開始されてから暫くして、
リリー・フランキーと木村多江演じる夫婦が、
セックスするしないのやり取りを始める。


当然、小学生低学年の男の子が耳にするには、
まだ早い言葉が飛び交う。


更に、暫くすると素っ裸のリリー・フランキーが登場する。


隣のお母さんが慌てていたのは言うまでもない。


そして、始まって30〜40分ぐらい経った頃、
案の定、男の子は飽きてしまったのか、モゾモゾと動き出す。


伊藤Pの隣りはお母さんだったのですが、
頻繁にモゾモゾ動くもんだから目の端にそれがチラチラと入る。


じっくりと向き合いたい作品なだけに、ちょっと困る。


いや、子供が悪いんじゃない。
連れて来て、強制的に見せている親が悪いと思う。
子供が可愛そうだよ。


聞こえなかったけど、何か男の子はお母さんに訴えかけている。
多分、「つまらない」、「飽きた」、「お尻が痛い」などと言っていたのでしょう。
その都度、お母さんは子供をたしなめていた。


益々、男の子が可愛そうなのですが、
ちょっとモゾモゾが酷いので、
お母さんにそれとなく言おうかどうか迷った。


悩んでいるうちに木村多江が迫真の演技をしだした。
そして、隣のお母さん、このシーンでボロボロ泣き出した。


感動して泣いている人に対して、注意するのはどうしたものかと考えやめた。


更に、伊藤Pがお母さんに言う → お母さんが子供に言う → 子供が可愛そう


ということになると思い到ったし、
別に騒いでいるわけでもないのだから、大目に見てあげるってのが大人じゃない?
それこそ、「なんで、俺が試写室に入れないんだ!」って怒鳴り散らすオッサンみたいじゃん。


そうだ!そんなに心の狭い人間になってどうする!!!


結局、男の子は上映終了までモゾモゾを繰り返していたけどね。


2時間20分以上、ご苦労さんでござました。


上映が終了したのは夜の9時前。
大人の街、いや、サラリーマンの巣窟・新橋で、
美味しいものでも食べさせてもらっていることを祈るよ。


作品は上映終了後、拍手が起きるほど良く出来た作品でした。

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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