幸せに暮らす4人の家族。
しかし、娘・絵里奈の交通事故死を機に一家は崩壊の危機に陥る。
『あの空をおぼえてる』 4/26より新宿バルト9ほか全国にて 配給会社:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント |
自責の念に苦しむ父・深沢雅仁。
喪失感に苛む母・慶子。
そんな親の変化の影響をモロに受ける長男・英治。
果たして、深沢家は娘の死を乗り越え、再生することが出来るのか?
取材がありそうってことで、内容を知らずに見に行ったのですが、
上映前に行われた冨樫森監督の舞台挨拶の発言から、
一時期、雨後の筍のように作られた、
「愛する者をぶっ殺し、泣かそうとする作品」なのでは?
という危惧が頭に浮かんだ。
うー、苦手である。
しかしながら、序盤で娘が死んでしまうので、
どうやら強引に泣かそうとする類の作品ではないようだと一安心。
その後も2時間弱、退屈することもなく見ることが出来た。
ここがダメだとか、あそこが変だとかいった突っ込みどころもない。
(幸せ時代の家族が、みんなで踊るシーンは寒かったけどね)
きちんと作られた作品だ。
でも、面白かったかと言うと、普通だし、
感動したかと言うと、全く感動しなかったし、
泣いたかと言うと、これっぽっちも泣かなかった。
何でだろうって、思っていたら、
野島考一さんの感想を読んで納得。
「幼い娘が急死して悲しまない父母はいないわけで、
そこを突き抜けた驚きの展開がない限り映画としての印象は薄いものになってしまう」
(「野島考一の試写室ぶうらぶら」より)
なるほどなるほど。
まさにその通り。
流石の見解。
自分もこういう表現が出来るようにならなくては。
で、ですね。
本作の最大収穫は絵里奈を演じた吉田里琴ちゃん。
なんて書くとロリコン疑惑が浮上するが、
そうではなくて、凄い存在感なんですよ。
スクリーンから溢れ出る輝きがあった。
こんな子が突然死んだら、そりゃ、親は凹むよ。
英治役の広田亮平くんも、戸惑う少年の繊細な心の機微が良く表れていた。
両親を演じた竹野内 豊さんと水野美紀さんが、
「冨樫監督は子供たちを子供扱いせず、役者として接し、
子供たちもプロの役者として現場に臨んでいた」と言っていた。
『ALWAYS 三丁目の夕日』の須賀健太くんと小清水一揮くん、
神木隆之介くん、大後寿々花ちゃんなどなど、
日本には天才子役が仰山おるなぁー。
天才子役は大成しないというけど、
今後の映画界を担う大切な人材ですからね。
良い感じで成長して欲しいですね。
『あの空をおぼえてる』 ※竹野内 豊&水野美紀 インタビュー テキスト |
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プロフィール
伊藤一之<♂>
2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。
本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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コメント (1)
この作品の本は読まれましたか?
ぜひ読んでほしいです。
ここまでよく膨らんだなぁと思いますよきっと。
素晴らしいです
投稿者: 匿名 | 2009年02月08日 23:36