製作が発表された時から、ちょっと“危険臭”が漂っていたうえ、
特報で初めて映像を目にして、益々、ベクトルが下がった。
伊藤Pが年を取ったからか、
CG技術の発達によってあらゆる映像表現が可能となり、
もう何を見せられても凄いと思わなくなってしまったからか、
最新、最高のVFX映像を見せられても興奮しなくなってしまった。
『スピード・レーサー』 7/5よりサロンパス ルーブル丸の内ほか全国にて 配給会社:ワーナー・ブラザース映画 |
映像に唸らないなら、物語を楽しもう。
レースごとに出場者のバックグランウドを説明する演出は面白いし、
登場人物が多いからとても合理的だ。
しかーし、全体のお話があまりにも酷くないかい?
ありきたりの展開で、ちっともハラハラ、ドキドキしない。
主人公や家族をもっと窮地に陥れんかい!
主人公はもっと葛藤せんかい!
悪役ももっと悪事を働かんかい!
危機感が足らんのだ。危機感が!
主人公とその家族がどん底から這い上がって、
窮地を脱して手に入れた栄光こそ、見る者に興奮と感動を与えるのだよ。
そもそも家族みんなで頑張ろう!って何?
ウォシャウスキー兄弟にファミリー愛なんて求めちゃいないって。
CGも確かに最先端なのでしょう。
ループのコースとかラリーコースとかワクワクさせるんだけど、
一体に何がどうなって、こうなるのかがさっぱりわかんねぇ。
もうさー、
CGで描く驚異の映像ってこと自体が限界だし、
ウリにもならないんじゃないかな?
頭打ちだ。
やっぱりさ、映像とドラマが一体化して初めて
CG映像が活きて来るんだよ。
見ている最中は展開が速いので、それ程“穴”を感じずに、
バァ〜って勢いで、それなりに楽しく見れちゃうんだけど、
もう一回見たいかといえば、もういいやぁ〜って。
あと、真田さんの扱いがとてもとても不満だ。
アメリカの興行は大クラッシュ。
製作費1億ドル以上、広告費も1億ドル弱のようだけど、、
公開4週目の5月30日、6月1日の集計によると、
累計40,600,000ドル。
熱い数字だ・・・・
伊藤Pは映画見て好き勝手言っているけど、
これ当事者にしてみれば、死活問題だよね・・・
やっぱ、誰かのクビが飛ぶのかな?
かなり【裏部屋】に近い作品ですが、
あまりにも損失が甚大なようなので可哀相。
ということで【伊藤Pの部屋】扱いで。
いやー、ハイリスク、ハイリターンは怖いね。
日本のアニメの実写化である本作。
果たして、生まれ故郷での反応は如何に・・・