2008年06月21日更新

裏#63 ネタバレ 驚愕の『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』

『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』のラストに触れています。
ネタバレなので、読む際はご注意下さい。




インディ
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』

6/21より日劇1ほか全国にて
配給会社:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
TM & (C)2008 Lucasfilm Ltd.. All Rights Reserved. Used under authorization.




“なんじゃこりゃぁぁぁぁ〜!!”のクライマックスで、
伊藤Pを驚愕させてくれた『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(以下、『インディ4』)。


うーん、一体、スピルバーグ、ルーカス、ハリソンのビッグ3は何がしたかったんだ。


長年のファンを喜ばせ、『インディ』を知らない世代にもアピール出来るような
娯楽作品を目指しているのは判るけど・・・。


なんかシックリ来ないクライマックスだった。


で、なんでこんなクライマックスなのかと思ったんだけど、
結局、3人のセルフオマージュがやりたかったんだということに落ち着いた。


まず最初の見せ場であるソ連工作員との格闘シーン。
場所は格納庫だ。
『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のラストで、アークが隠されたところだ。


まぁ、シリーズものなんでオマージュかと言えば、否なんだけど、
「セルフオマージュやりまっせ!」という宣言とも受け取れる。


『インディ4』の時代設定は1957年。
インディとシャイア・ラブーフ演じるマットとが語らうダイナーは、
まさに古き良きアメリカ風。


このテイストといえば、
ジョージ・ルーカスが監督した『アメリカン・グラフィティ』だ。


ルーカスは自身の成功の第一歩となった『アメグラ』にオマージュを捧げたかったんだぁ。


って、調べたら『アメリカン・グラフィティ』の時代設定は1962年じゃん!!
ちょっと時代的にはズレが生じているじゃないか!!


しかし、1962年は、ベトナム戦争や公民権運動など、
その後、訪れる激動の時代と平和な時代の分岐点に当たり、
『インディ4』に登場する1950年代アメリカの古き良き匂いを、
ギリギリ嗅ぐことが出来る時代だ。


ルーカスとハリソンの出会いは『アメリカン・グラフィティ』だし、
“そういうテイスト”を入れてセルフオマージュ!!


うーん!強引!!


続いて、インディご一行と、
ケイト・ブランシェット扮するイリーナ・スパルコ率いるソ連工作員との死闘が
繰り広げられるジャングルのアクションシーン。


ジャングルの草木を掻き分け、2台のトラックが追いつ追われつのチェイスをする。
手に汗握るこのシーンを見ながら、


「あれ、どっかで見たことあるな・・・


『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』じゃん!!」


そして、そして、“なんじゃこりゃぁぁぁぁ〜!!”のクライマックス。
登場するのは宇宙人!


さらに巨大UFOが!!


“なんじゃこりゃぁぁぁぁ〜!!”


インディのマーチじゃなくて、あのメロディが頭に流れたよ。
トドメは『未知との遭遇』かい!!!


『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のラストも、
ユーレイみたいで、“アークがこれなん?”だったけど、今回のはスケールが違う。


バキバキバキバキって、神殿をぶっ壊して、
インディの目の前を、巨大なUFOがブォォォーンって!
でもインディの帽子は飛ばない。
そして、山々をグチャグチャグチャァって。


巨大な何かが浮上してきて、グワワワワワァァァァってなるから、
『アビス』だ!『アビス』!!って。


『アビス』もびびったけど、
これ、『インディ・ジョーンズ』だよね?


ある意味、トンデモ映画だよ。


『フォーガットン』や『ドリームキャッチャー』は、
ドンデモ映画という情報をある程度得てから見たので、
“シュポゴォォォォ〜”とかバカウケで楽しかったけど、
『インディ4』でこの展開は・・・


確かに、冒頭の格納庫でロズウェル事件の宇宙人を出している。
その後も、ナスカの地上絵とか、
タイトルにもなっているクリスタル・スカルとか、
“宇宙人”を匂わす伏線は随所にあった。


でも、ちょっとメチャクチャじゃない?


トンデモ映画だ!と言われないのは、
スピルバーグ・ルーカス・ハリソンというビッグ3のブランド力のお陰?


どうせマヤ文明とか出すんだったら、プレデターとエイリアン出して欲しかったな。
(嘘です)


なんとも消化不良だったので、
自分を納得させるために“セルフオマージュ”という考えに行き着いた。


まぁ、そうは言っても見る価値のある娯楽作品ですよ。






『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』
※カレン・アレン インタビュー テキスト


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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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