中国雲南省に暮す少数民族のイ族には、
「結婚しても3年間別々に暮らし、その間は結ばれてはならない」というしきたりがある。
幼馴染みのアーロンと結婚したフォンメイはそんなしきたりに納得出来ず、
自分の正直な気持ちに従って行動を取るが・・・
『雲南の花嫁』 7/26よりK’s cinemaほか全国にて 配給会社:ショウゲート |
別につまらないとか、おもしろくないとか、ダメな映画だとかではなく、
人間ドラマとして、心にあまり響なかったというのが正直な感想。
伊藤Pが暮らしている環境とはまるで違う村での物語なので、
主人公たちに自己投影が出来なかったからだと思う。
村の細かい風習やしきたりとかわからないしさ。
なんでそんな行動取るの?って理解出来ない。
やることなすこと浅はかにさえ見えてしまって・・・
天真爛漫、自由人、自分に正直に生きているって言えば聞こえが良いけど、
フォンメイの取っている行動は特に酷い。
大人気ないし、メチャクチャだ。
自分の思うがままを貫いて、周辺の人に凄まじく迷惑を掛けて、困らせる。
さらに思い通りに行かないと、一人でキレて怒って、時には泣き出す。
そんな花嫁、嫌ッすよ・・・
『猟奇的な彼女』に通ずるものがあったな。
余程のMじゃないと、共同生活は絶対に無理だね。
アーロンはドMだね。
でも、そんな我が侭困ったちゃんフォンメイを演じたチャン・チンチューは可愛い。
ちょっと長澤まさみに似ているかな。
(特に長澤まさみが好きなわけではないけど)
可愛い女優さんを拝めるという点では、かなり良い映画です。
チアン・チアルイ監督はかなりドアップを多用して、
チャン・チンチューの表情豊かな愛らしい顔を捉えている。
チアン監督、わかってんなーって。
単なるオッサンだったけど。
あとは、滅多にというか、恐らく一生行くことがないであろう、
雲南地方の風景もとても綺麗だったな。
こんなダイナミックな自然美がある一方で、
『いま ここにある風景』みたいなどうしようもない光景もある中国。
中国の発展によって、雲南の地が壊されないことを切に願うね。