あらゆるエンターテインメントの要素が詰め込まれている。
見せ場の連続で、息を吐く暇も無い。
１時間５２分一気に見せる。


何も考えないで見ることの出来る冒険活劇。

『ハムナプトラ３ 呪われた皇帝の秘宝』 8/16より日劇１ほか全国にて 配給会社：東宝東和

なんだけどさ、イマイチしっくりこない。


その原因のひとつはキャスティングだ。


主人公の冒険家リック（ブレンダン・フレイザー）の妻エヴァリンは、
前２作でレイチェル・ワイズが演じていたけど、
今回、マリア・ベロに交代している。


このレイチェル・ワイズの不在はかなり大きい。


マリア・ベロは大好きな女優さんなんだけど、
今までの出演作で、比較的ヘビーな役を演じることが多く、
その印象がどうしても拭えなかった。


エヴァリンのキャラはとはちょっと違うんだよね。
重過ぎる。
ついでに言うとエロ過ぎる。





ついで敵役のジェット・リー。
なんで、ジェットがこの役を引き受けたのかがわからない。
ジェットがこの役をやる意味がまるでない。


それは呪術師を演じたミシェル・ヨーにも言える。


ふたりの良さをまるで活かしきれていない。


『ドラゴン・キングダム』でジャッキー・チェンとジェット・リーが、
夢の競演を果たし対決したけど、
ジェットＶＳミシェルってのも香港アクション映画ファンからすれば、
超ゴールデンカードだ。


なのに、なんだ、このしょぼい対決シーンは！


ロブ・コーエン監督は、アクションがあまり出来ない俳優を、
出来るように見せるのは上手いけど、
アクションが出来る俳優のアクション・シーンを撮るのはあまり得意でないようだ。


カット割が早過ぎるし、十分に引いて撮らないから、
ふたりの美しい華麗なる形（カタ）を映し出せていない。


せっかく出来るもの同士なのにさ・・・
完全に潰しちゃっている。
勿体無い・・・


このふたりだったらもっと凄い対決シーンになると思うんだけどなぁー。


あと、アンソニー・ウォンの存在も忘れてはならないんだけど、
いまいち表立っていないのが残念だ。


リックの息子役の新星ルーク・フォードだけど、
魅力ねぇーなぁ〜。


イザベラ・リョン演じるリンとの恋の行方とか、
セリフがチープ過ぎて、寒いギャグと化している。


まぁ、これは役者の責任ではない部分もあるけどね。


そして、一番の問題はブレンダン・フレイザー。
あまり目立った活躍をさせてもらえず、
ほとんど印象に残っていない・・・・


とは言うものの、ザッツ・ハリウッドなので、
夏休みにピッタリの作品。


学生さんとか楽しめるんじゃないかな？

『ハムナプトラ３ 呪われた皇帝の秘宝』 ※ミシェル・ヨー＆イザベラ・リョン　インタビュー 動画（8/22ＵＰ） ＆ テキスト ※ミシェル・ヨー＆イザベラ・リョン　取材記