1/12より丸の内プラゼールほか全国にて 配給会社:ワーナー・ブラザース映画 (C) Lucasfilm Ltd. & TM. All rights reserved. |
『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』と、
『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の間に勃発したクローン大戦に焦点を当てている。
今までの『スター・ウォーズ』シリーズとは、大きな違いが2つある。
1.実写からアニメになった
2.パートナーが20世紀フォックスからワーナーに変わった。
アニメーション化に関しては、以前よりジョージ・ルーカスが興味を示していたし、
数年前、同じ様な内容のテレビシリーズがアメリカで放送されていたから、
まぁ、その流れなんだろうなぁ〜って。
実写では出来なかった表現が可能になる。
実写で失敗すると取り直しになるけど、アニメだったら実写より直しやすい。
製作費の管理もしやすい。
など色々なメリットもある。
実写とアニメの違いは、
『ベクシル−2077日本鎖国−』で取材させて頂いた曽利文彦監督のコメントが、
とても判りやすい。
「実写は後戻りが利かないですね。掛け算だと思います。
どんなものに仕上がるか、どういう映像が撮れるかは、偶発性に左右されます。
掛け算になって大きくなることもあれば、マイナスにもなりうる。
触れ幅が広いからこそ面白いとも言えます。
CGアニメの場合は予測される範疇に収まっています。
監督のイマジネーションから大きく外れることはないですし、
逆に大きく上回ることもありません。
この堅実なところが良さでもあり弱点でもあります」
特に実写でやると、CGやらなんやらと莫大な製作費がかかる『スター・ウォーズ』みたいなタイプの映画の場合、
コスト的にリスクの少ないアニメの方向性に向かうのも判らなくもない。
ルーカスはビジネスマンだしね。
ついで、フォックスからワーナーに変わった理由は、
単にファックスがこの企画に乗り気じゃなかったからだそーな。
やはりこのパートナーシップ変更に関しては、
違和感がバリバリある。
20世紀フォックスの“パンパカパーン♪”っていうファンファーレの後に、
一拍置いてあのテーマ!ってのがもう染み付いちゃっている。
音的になんらインパクトのないワーナーのマークの後に、
ジョン・ウィリアムスじゃない人のテーマ曲がかかると、
やはり“あれ?なんかしっくりいかねぇーなぁー”ってなる。
バンドのボーカリストが変わった時に感じる馴染めなさに似ている。
でも逆に言えば、観客はここで、
“今度の『スター・ウォーズ』は今までとは別物”という心構えを持つことになるだな。
で、中身ですが、伊藤Pは映画『スター・ウォーズ』シリーズは全部見ているけど、
それほど熱狂的なファンでもない。
旧三部作なんかいつ以来見てないかなぁ・・・DVD持っているけど封すら切っていない。
なので、別にクローン大戦がなんだったのか?ってのにも興味もない。
それでも93分という上映時間、楽しめた。
アニメだからこそ描ける世界観や描写というルーカスの意図も理解出来た。
やがてダークサイドに堕ちるアナキンが、
平和のために戦う姿は見る者を複雑な気分にさせてくれる。
アナキンにもこんな溌剌とした時期があったのね・・・って。
ただ、全く『スター・ウォーズ』を知らないという人にはキツイかな。
やはりある程度の登場人物や人間関係の知識は必要でしょう。
んでもって、この作品はクローン大戦の全部を描いているわけではない。
一応、スッキリと終わるんだけど、途中は途中だ。
この後はどうなるのか?
どうやら今年の秋から全米でTVアニメシリーズが始まるらしい。
映画でやってよ・・・
あとさ、『スター・ウォーズ』は全9部作なんだよね?
アニメで良いからエピソード7、8、9を作って欲しい。
ジョージ・ルーカスは今64歳。
まだまだ若いけど、贅沢三昧のせいか、首の下にガマガエルの様なタルミがあって、
まるでジャバ・ザ・ハット。
どう見ても健康体とは思えんのだよ。
倒れる前に完結して欲しい。
7月に幕張で開催された『スター・ウォーズ』のイベントで来日したマーク・ハミル。
ルーク・スカイウォーカー・・・
見る影ねぇ・・・
ファンの夢を壊さない様に、少しは努力をしておくれよ・・・
※『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』デイブ・フィローニ監督 インタビュー テキスト