今から丁度5年前。
まだ伊藤PがカミングスーンTV(現CSGyaO」で番組を作っていた時に、
AV女優に映画を語ってもらうという番組を製作した。
2人のAV女優に出て頂いたのですが、
そのうちの1人が吉沢明歩さんだった。
可愛くて、スタイルが良い(特に足が長い)。
そして、当時19歳か20歳だったと思うんだけど、
しっかりしていて、礼儀正しいかった。
まぁ、好印象を持ったわけですな。
そんな縁もあって、彼女の活動をちょっと気にはしていたんだけど、
この度、一般映画『窓辺のほんきーとんく』に出演。
インタビューすることになった。
取材をするに当たり下調べをすると、
好きな食べ物の欄にゴーヤと書いてあった。
自宅の庭でゴーヤを栽培したことがあるほど、
伊藤Pもゴーヤ好きなので、こいつは気が合いますねぇ〜。
ということで、取材日のTシャツは“CAMP/R アバシゴーヤー”に決定!
このアバシゴーヤーTシャツは、所有する多くの沖縄Tシャツの中でも、
大のお気に入り。
滅多に袖を通さない1品だ。
『ゴーヤーちゃんぷるー』という映画で多部未華子ちゃんに取材した際に、
超ベタに着用して以来の出動だ。
取材部屋に入ると、吉沢さんは瞬時にゴーヤーTシャツに反応。
先日のウィル・スミスといい、このところTシャツのチョイスにミスがない。
掴みはOKということで、自己紹介。
以前、自分が担当した番組に出て頂いたことを告げるが、
そんな昔の話を覚えているはずもなく・・・
で、インタビューをさせて頂いたのですが、
伊藤P的には大変興味深い内容になった。
『窓辺のほんきーとんく』 9/27より池袋シネマ・ロサにて 配給会社:アムモ |
『窓辺のほんきーとんく』で吉沢明歩が演じるヒロイン・眞名水は、
彼氏がいるにも関わらず、自主映画(劇中劇)で“本番”に挑もうとする。
これが原因で恋人と微妙な関係になってしまう。
夢を掴むために、
恋愛ではないセックスをしようとしたがために直面する眞名水の苦境が、
AV女優として活躍してきた吉沢さん自身の悩みとモロに重なったという。
「私も女の子ですから、普通に好きになった男性もいます。でも・・・」
AV女優という仕事柄、当然出てくるであろう恋の悩みが、
言葉の節々に滲み出る。
そりゃそうだよねぇ・・・まだ20代の女の子だもんね。
普通に恋愛したいよねぇ・・
なんていじらしく思っていたんですけど、
眞名水が夢を掴むため、情熱を持って“本番”に挑もうとした様に、
彼女なりの夢に向かって進んでいこうという強い意志も感じた。
今後も女優業を続けるのかと問うと、
ピンク映画、Vシネ、一般映画と、ジャンルを問わず幅広く活動していきたいという。
そして、“自分らしさが出せる女優”になりたいと。
この“自分らしさ”という表現を使う女優さんは多いんだけど、
吉沢さんの場合は、なんか響きが違うような気がする。
きっとアダルトで培ってきたものを活かすという意味だと思うんだ。
このところ映画で脱ぐ女優がめっきり減った。
寺島しのぶさんぐらいでしょう。
別に脱げばいいというわけではないんだけど、
“セックス=愛を確かめる行為”と捉えるのなら、
物語の内容如何によっては、セックス・シーンの必然性も出てくるでしょう。
例えば、男と女が出会って、恋に落ちて結ばれる。
しかし、不慮の事故で女が突然死んでしまう。
男は女と過ごした夜の営みを日々思い出し、苦悩する。
というような物語だったら、熱いセックス・シーンは重要だと思うんだよね。
で、『窓辺のほんきーとんく』を見ると、
意外と(失礼!)吉沢さん、演技が上手い。
本人も人間の二面性を表す役をやってみていと、演技に対して意欲的だ。
演技力と濡れ場も辞さない度胸を兼ね備えた若手女優。
現在の日本映画界で、ポッカリと空いたポジションであることは間違いない。
しっかりしているし、ビジョンも持っているし、頭の回転も速い。
そして、なんといってもルックスが良い。
夢が叶うと良いですな。
夢が実現すれば、
AV女優と言うことだけで、白い目を向けた人たちを見返すことが出来るだろうし、
後に続くAV女優たちの新たな道しるべにもなることでしょう。
うーん、取材記の筈が、すっかり感情移入しまくりの吉沢明歩応援記になっちまった。
※『窓辺のほんきーとんく』吉沢明歩 インタビュー テキスト