究極のご当地映画だった。
なんせ、自分が住んでいるところから、徒歩5分圏内の場所が登場するんだから。
『グーグーだって猫である』 9/6よりシネマライズ、シネカノン有楽町2丁目、新宿武蔵野館、池袋HUMAXシネマほか全国にて 配給会社:アスミック・エース エンタテインメント (c)2008『グーグーだって猫である』フィルム・コミッティ |
本作は伊藤Pの地元である吉祥寺が舞台。
今までも『魂萌え!』、『転々』(未見)など吉祥寺が登場する映画はあったけど、
ここまで徹底して吉祥寺が舞台の映画は初だと思う。
※「ろくでなしブルース」、「ストップ!!ひばりくん!」など漫画は、結構ある。
吉祥寺といえば井の頭公園が定番だけど、
井の頭通り沿いにある紀伊国屋の裏の吉祥寺西公園が出てきたりするから、かなりマニアック。
なんもない公園なんよ。ロケに使われるなんて。。。。
吉祥寺の定番と言えば、焼き鳥屋のいせやも外せない。
本店は改築中なので、井の頭公園入り口にある公園店が登場。
実は伊藤Pココで短期間バイトしていたことがある。
お客としても何度も足を運んだ思い出の店。
老朽化ということで、本店同様、改築が決まっているらしい。
モロ昭和な味わい深いいせや公園店を映像に残すということだけでも意義を感じる。
思い出といえば、サンロードにある(やや)高級スーパーの精肉部で、
バイトしていたことがあったので、
この映画に登場する佐藤精肉店をライバル視していた。
いくら行列が出来ようが、マスコミに取り上げられようが、
“絶対に食べない!”なんて意地を張ったこともあったな。
その他、ハーモニカ横丁などなど吉祥寺の定番がバンバン登場する一方で、
ホテルアランド、ホテル・ニューヨークといったラブホテルも印象的に登場。
吉祥寺は緑と都市と居住空間が融合された街のように見えるけど、
ラブホテルもあるし、ヨドバシカメラ裏(元近鉄裏)は風俗が盛んだ。
ラブホテルや風俗店のちょっと先に、市民の憩いの場である市立吉祥寺図書館や、
吉祥寺シアターがあったりして、“子供の教育上いかがなものか?”と思わせる街でもある。
あと、見慣れた街だけど時たま俯瞰ショットが挟まり、
“ヘェー、上から見るとこんな風に見えるだー”って新たな発見もあった。
そんな吉祥寺の魅力を劇中、解説してくれるのは、
英会話学校の講師役を演じた元メガデスのギタリスト、マーティ・フリードマン。
“キチジョウジ、キチジョウジ・・・なんと魅力的な響き”、
ありがとう!マーティ!
日本に魅せられたマーティのセリフだからこそ、より一層嬉しいよ。
そーいえば、井の頭公園で元Mr.Bigのポール・ギルバートと奥さんを見かけたことがあったよ。
二人の馬鹿テク・ギタリストも訪れ、魅了する(?)吉祥寺ですが、ダメな人もいる。
「なんかこの辺の人たち、喋ることも格好もダサイし、気持ち悪いし、むさくって嫌だ!」って、
吠えるお譲さんキャラ京子が登場。
そのセリフを耳にした瞬間、“吉祥寺から出ていけ!二度来るな!”って思った自分がいる。
完全にアイ・ラブ・吉祥寺だ。
でも、彼女の言っていることも、なんとなーく判ってしまうのですよ・・・
明らかに高級住宅地だらけの東横線沿いとは、雰囲気まるで違うからね・・・
てな感じで、映画の感想皆無で進んでしまい申し訳ない。
ついつい、“あっ!アソコだ!”ってロケ地に目が行ってしまいましてね...
映画はですね、とても不思議な雰囲気を醸し出していました。
楳図かずお、江口寿史ら漫画家の多い吉祥寺だからか、
小泉今日子演じる主人公の小島麻子は漫画家だ。
彼女と彼女のアシスタントたち日々が淡々とと綴られていて、
ちょっとファンタジーなところもあるけど、それが結構心地よい。
特に西公園で寝そべり空を見ながら語るシーンが、スゲー好き。
小泉今日子はもの静か(根暗?)だけど思慮深い麻子を違和感なく演じていて、
本作の味付けに大いに貢献。
ドラマ「ラスト・フレンズ」に引き続き吉祥寺ロケ作品への出演となった上野樹里は、
本作の“陽”“熱”“笑”を担う重要な役柄。
森三中もナイスなキャスティングで、見事にはまっていた。
そして、加瀬亮がらしくないキャラを演じていて、
ちょっと意外かつ新たな一面を見たような気がして楽しかった。
あとはなんと言っても先生が飼う猫グーグーでしょう。
伊藤Pは犬派のうえ、猫の毛アレルギーなんだけど、普通に可愛いと思った。
このグーグーと言う猫の名前の由来が、この映画のキーとなっていて、
鑑賞後に感じる“優しさと爽快さ”に大きな影響を及ぼしている。
名前の意味は、言われてみて随分と“旬なオチ”だなって思ってしまった。
ちょっと吉祥寺への愛着が有りまくるので、
映画よりも吉祥寺に文面を割いてしまったが、
吉祥寺在住、元在住の方は必見ですね。
吉祥寺に訪れたことのある方も楽しいでしょう。
では、吉祥寺になんの縁もない方は?...わかんないっす...
上記の通りなんで、吉祥寺に愛着がある、ないで結構感想変わると思うんですよね・・・
でも、猫好きはOKでしょう。
きっと泣く。
泣くと言えば、三鷹市民も悲しむんじゃないかな?
吉祥寺は武蔵野市。
映画には武蔵野市役所まで登場するし、
駅直結のショッピング街ロンロンの花火の広場に猫の置物が置かれたり、
ロケ地巡りのスタンプラリーが行われている。
吉祥寺で行われた映画のイベントには、武蔵野市の邑上市長まで参加している。
武蔵野市前面バックアップ!
で、『グーグーだって猫である』で最もロケが行われたのは井の頭公園だ。
井の頭公園は、山梨県と静岡県にまたがる富士山みたいに、
武蔵野市だけではなく、お隣の三鷹市にもまたがっている。
しかし、本作は完全に“武蔵野市タイアップ”だ。
まぁ、武蔵野市民だから別に良いんだけどさ、
もしも伊藤Pが三鷹市民だったら、
千葉県にあるのに「東京ディズニーランド」って、名付けられた千葉県民のように、
「なんだよぉ〜」って不貞腐れてたかも。
と、またまた映画の内容からかなり逸脱した話になってしまった...
コメント (2)
>究極のご当地映画だった。
から、もの凄い吉祥寺トーク炸裂ですね(笑)
猫派だし、キョンキョン派だし、上野樹里派だし、観てみたいです。
投稿者: ぶちょ | 2008年09月05日 22:48
>ぶちょさん
コメントありがとうございます。吉祥寺バウスシアターでも上映されていますので、是非、吉祥寺で鑑賞されて、吉祥寺散策をお楽しみ下さい!
投稿者: 伊藤P | 2008年09月08日 20:51