9/20より日劇1ほか全国にて 配給会社:東宝東和 (C) 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED. |
傑作だと思う。
『ボーン・スプレマシー』、『ボーン・アルティメイタム』ほどではないけど、
かなり“しびれたぁ〜”。
伊藤P的には、ここ10年のアクション映画の中で、かなり上位に食い込む出来。
うだつの上らない平凡な若者が、セクシーな女アサシンの指導のもと、
秘密の暗殺組織の一員として命がけの戦いに挑む。
ってあらすじを書くとチンケなんだけど、暗殺組織の一員になってから、
物語は二転三転し予想外の展開を見せる。
物語が面白いだけでなく、アクションも面白い。
重力無視で飛んだり、弾丸がカーブして標的に当たったり、
車を空中で一回転させ逆さまの状態でサンルーフから、狙撃しターゲットを射殺したりと、
かなり荒唐無稽なアクションが繰り広げられるんだけど、
リアリティとファンタジーの中間を行くようなアクション・コンセプトで、
何故か納得してしまう。
何で納得するのかは、自分でもようワカランが、
“ハイブリッド・ヴィジュアルワールド”という宣伝文句は、結構的確な表現かもしれないな。
カー・アクションもメチャクチャなんだけど、
『ボーン・アルティメイタム』のようなリアルなんだけど有り得ないメチャクチャさではなく、
華麗・優雅・美しさがあって、しかも斬新。
見ていてとても気持ちが良い。
車だけじゃなくて、列車もアクションの舞台となるんだけど、
これがねぇー、凄かったねぇー。
スン止めしないで、やっちゃうんだよ。
“えっ?落としちゃうの!?”って。
それは見てのお楽しみ。
そして、そして、本作の最大の見せ場は銃撃シーンだ。
まぁ、女スナイパーを演じたアンジェリーナ・ジョリーもかっこいいんだけど、
ジェームズ・マカヴォイがとにかく良い!!
(マカヴォイの魅力はコチラの記事で)
今年は『ヒットマン』、『シューテム・アップ』、
『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』と、二丁拳銃イヤーだ。
どの作品も素晴らしい二丁拳銃を見せてくれたけど、
『ウォンテッド』は、頭五つぐらい抜きん出ている。
マカヴォイ扮するウェスリーの二丁拳銃アクションは、近年稀に見る大傑作シーンだった。
撃って、撃って、撃ちまくる。
弾がなくなったら敵の銃をキャッチして、また撃ちまくる。
『マトリックス』+『男たちの晩歌』+『リベリオン』てな感じかな。
でも決して真似ではなく、独特だ。
その独自性は“型”のかっこよさだけでなく、CGの使い方がもたらしているようにも思う。
CGを見せるためではなく、ガン・アクションを際立たせるために使っている。
アクションとCGの良いところを抽出して、融合している。
まさに先述のハイブリッド・ヴィジュアルなんだよね。
アクションにうるさい輩も納得するし、
ちょいとうるさ型の映画評論家の偉い人たちも褒めている。
なかなかないんじゃないかな、これほど万人受けするアクション映画は。
なんいしても、百聞は一見にしかず。
是非、劇場で!
と思っていたら、
『シューテム・アップ』、『ランボー 最後の戦場』、『ホット・ファズ』同様、
R-15指定(15歳未満鑑賞不可)!!
健全なるアクション映画少年たちが、またまた映画館で見ることが出来ない。
伊藤Pは『ロボコップ』を14歳の時に劇場で見たぞ!
ビデオだけど『スカーフェイス』だって、中学生で見たぞ!
伊藤Pはこの映画が、日本での犯罪を助長したり、
青少年の教育や生活に悪影響を及ぼすとは到底思えん。
こんなことするから、若年層の洋画離れが深刻化しちゃうんだよ。
※『ウォンテッド』ジェームズ・マカヴォイ 取材記
※『ウォンテッド』ティムール・ベクマンベトフ監督 取材記