10/11よりシネマライズ、シャンテシネ、新宿バルト9ほか全国にて 配給会社:東北新社 (C)Newline Productions/Junkyard Productions |
発電所で感電したジェリーの強力な電磁波によって、
今にも潰れそうなレンタルビデオ店のビデオの映像が全て消えた。
旅行中の店長に怒られる!
ということでジェリーと店員マイクの二人は自作自演で映画を作り直し、
お客さんに貸し出すことに。
ところがこの急場しのぎの映画作りが、事態を思わぬ方向へと導き出す・・・
ジャック・ブラックとミシェル・ゴンドリー監督という組み合わせだけで見たくなる。
ジャック・ブラックは迷惑なんだけど憎めないジェリー役を楽しそうに演じている。
発電所でビリビリやった後、レンタルビデオ店にやって来るジェリー。
ただ歩いているだけなのに笑える。
これぞジャック・ブラックだ。
全体的に怪演度はあまり高くないんだけど、やっぱりいるだけでインパクトがある。
それからジェリーとマイクの二人による“手作り”名作映画たちも魅力的。
作り直すというか、名作の印象的なシーンをいい加減に撮影しているだけなんだけど、
なんだか味がある。
『ゴーストバスターズ』、『ロボコップ』といった、
まさにレンタルビデオ世代にドンピシャで突き刺さる作品から、
『2001年宇宙の旅』、『ラッシュアワー2』といった誰もが知っている作品まで幅広くフォロー。
劇中、テロップのみで処理されちゃうけど、
作り直す必要性を感じないウーヴェ・ボル監督の『アローン・イン・ザ・ダーク』まである。
こういう「なんでだよ!」というツッコミが入れられるようなマニアックなネタが良いね。
勿論、元の作品を見ていなくても、ジェリーとマイクが作り出す作品自体が面白いから、十分、楽しめる。
途中、中だるみするけど、
クスクス笑えるし、最後にはジーンとさせられた。
映画作りの良さ、人の温かさを訴えかける作品だった。
そして、何よりも映画に対する愛情が滲み出ている。