10/18より丸の内ピカデリー1ほか全国にて 配給会社:角川映画、角川エンタテインメント (C) 2008 DREAMWORKS LLC. All Rights Reserved. |
製作総指揮:スティーブ・スピルバーグ(ドリームワークス)
主演:シャイア・ラブーフ
監督:D・J・カルーソ
アルフレッド・ヒッチコックの名作『裏窓』の権利保有者から、
盗作と訴えられている『ディスタービア』トリオによる話題作。
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日々の生活に利便性を追究するあまり、
テクノロジーに依存し過ぎている現代社会に警笛を鳴らす話だけど、
ごく普通の青年と女性が否応なしに逃亡者となってしまう古典的な巻き込まれ型サスペンス。
そういった意味では『ディスタービア』同様、
パクリだって訴えられかねないほど、ヒッチコック色が強い。
でも、きっと大丈夫でしょう。
だってヒッチコックほど仕掛けが凝っていないからさ。
前半は比較的ピッチが早く、あれよあれよという間に事が進んで引き込まれる。
しかしながら、主人公を逃亡者に仕立て上げた犯人が明らかになった瞬間、興ざめ。
ネタバレになるから書けないけど、
これって今から40年前、とある巨匠の手によって作られた不朽の名作と一緒やん!って。
でも映画は100年以上の歴史があるわけだから、
まるっきり新しいプロットを考えるのは難しいよね。
作り手がクラシック・ムービーを敬愛していたら、そういう要素も出て当たり前。
オマージュとパクリの概念の違いだって明確なものはない。
ただ確かなのは『イーグル・アイ』には悪意がないってこと。
これをパクリというならば、ブライアン・デ・パルマはどうなっちまう!?
スピルバーグもD・J・カルーソもきっとクラシックムービーが好きなんだよ。
でもさ、過去の作品の良いところを盛り込むのはいいけど、
マイケル・ベイの手法まで真似るのはどうかな?
最悪のカーチェイスだったよ。
カット割が速すぎて、全く何がなんだかわからなかった。
せっかくの見せ場なのにさー、なんでこんなに乱暴な編集するんだろう。
スピルバーグはいいんですか?こんなアクション演出で?
『アイランド』、『トランスフォーマー』と、
このところマイケル・ベイと組むことが多かったスピルバーグ。
悪影響が出始めたか!?
と、あまり好意的な評ではないけど、2時間弱、楽しめるは楽しめる。
でも深みがないから、鑑賞後、映画館を出る頃には余韻もなんもなく、忘却。
三歩で忘れるニワトリ・ムービー。
まぁ、娯楽映画の王道を行く作品なので、これで良いのかなとも思う。
洋画低迷を打開するまでの作品規模じゃないけど、
ハリウッド・エンターテインメントとして、日本での興行も頑張って欲しいなぁ。