11/8より有楽町スバル座、新宿バルト9ほかにて 配給会社:ショウゲート (C) 2007 The Tourist Pictures, LLC. All rights reserved. |
ニューヨークで会計士の仕事をしている孤独な男ジョナサンは、
ある晩、弁護士のワイアットと出会う。
ワイアットを通して秘密クラブの存在を知ったジョナサンは、
一夜限りの情事にはまっていく。
そして、ミステリアスな女との出会いが、
ジョナサンの運命を更に大きく変えることに・・・
ワイアットを演じたヒュー・ジャックマンが、
脚本に惚れ込み自らプロデューサーを買って出て、
出演もしたサスペンス映画なんだけど、一体、この脚本のどこに惚れたんすか?
ネタバレになるからあまり書けないとかいうレベル以前に、
始まって15分ぐらいで、なんとなーく先が見えて、
キーとなる女性Sが出て来た後は全部読めちゃう。
というか読んだ通りの全う過ぎる展開に驚いたぐらいだ。
今時珍しいよ。こんなサスペンス映画。
謎の男が現れたことによって、主人公の生活が一変し、
甘い蜜を吸った後、転落するというセオリー通りの展開にするのなら、
主人公をもっともっと危機的状況下に陥れないと駄目でしょう。
いや、十分に危機的状況下に置かれているのかもしれないんだけど、
主人公があんまり焦らんのよ。
ワイアットが他人の部屋を勝手に自分の部屋かのように使ったり、
ジョナサンの自宅に不法侵入出来たりと、
説明不足な点も多々ある。
(ジョナサンはピッキングが出来るってことか?)
捻りもないし、スリリングでもないし、詰めも甘い。
それでも1時間48分間見れてしまうのは、
何か変化球を投げてくれるに違いないという期待感があるからかな。
まぁ、結果、期待は裏切られるんだけどさ。
あとは役者かな。
ユアン・マクレガーは、頭はいいんだけろうけど、イマイチ青臭くって、
女にもてない感がにじみ出ていた。
ヒュー・ジャックマンは怪しくかっこいい。
そして、ミシェル・ウィリアムも美しかった。
昔のレベッカ・デモーネイみたいでエロくてよろしい。
もう少し練って欲しいと感じる映画だけど、
確かにヒッチコックやノワール色もあるんで、
オールド・ファンは懐かしく見れるのかもしれない。
まぁ、この手の映画が今、日本で公開されるだけでも有難いと思わないといけないのかも。
それ程、日本の映画マーケットにおける洋画の立場は弱いと感じる今日この頃。