1/17よりシアターN渋谷、銀座シネパトスほか全国にて 配給会社:ムービーアイ エンタテインメント |
宣伝文句は、“批評家黙殺!全米2週間で打ち切り!”
そりゃそうでしょう。普通に考えたらつまんないもん。
筋はめちゃめちゃ、主役はラリー・ビショップというムサイおっさん、
アクションらしいアクションもない。
2007年、クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスが手掛けた『グラインドハウス』の2作
(『デス・プルーフ』、『プラネット・テラー)』によって、
再び注目を集めたグラインドハウス。
グラインドハウスとは、B級映画を2本立てや3本立てで上映する映画館の総称。
上映される映画は低予算、短期間の撮影で製作された雑多な映画が多く、
タランティーノは、これらの作品を浴びるように見ていたという。
60年代末から70年代初頭、そのグラインドハウスでは、多くのバイカー映画が上映され、
その立役者の一人がラリー・ビショップであり、当然の如くタランティーノは彼の大ファン。
全米での『グラインドハウス』の興行的な失敗をもろともせず、
タランティーノは自身の憧れの人物ラリー・ビショップに主演、監督、脚本を一任して、この『ヘルライド』を作らせた。
生憎、タランティーノが大好きなグラインドハウス・ムービーを見たことがない。
だから正確なことは言えないんだけど、恐らくメチャクチャな映画が多かったんだと思う。
だから、この『ヘルライド』も支離滅裂で良いんだよと言われてしまえば、
それまでなんだけど、そうは言ってもこの映画の完成度はなかり低いよ。
いくらこのジャンルで凄いと言われていようが、ビショップをカッコ良いとは思えない。
俺がラリーだ。どうだい、セクシーだろ?
同じ汚いおっさんでもベニチオ・デル・トロには華がある。
しかし、ビショップにはない。
まぁ、主役のカッコ良さとか好みの問題もあるだろうから、
人によってはビショップをセクシーと思う人もいるかも知れないけど、
肝心な話がつまらない、というか、何が何だか分からないのは問題だろう。
自分が馬鹿なだけかと思っていたが、他のマスコミの方も分かり難かったと言っていた。
いや、分かり難いのではなく、分かる訳がないんだよ。
話の筋は単純なんだからもっと分かりやすく編集してくれよ。
バイカームービーなんで、チェイス・アクションとかも期待していたが、それも無し。
唯一の爆発シーン
まるでメタメタだけど、【裏部屋】行きを免れた理由は、雰囲気。
舞台は現代だけど、60年代後半から70年代前半の空気とザラザラした質感を再現。
そして、その臭いまでも伝えてきそうなファンキーなロック・サウンド。
グラインドハウス・ムービーは見ていないけど、
ほぼ同時期にブームとなったアメリカン・ニューシネマは大好きだし、
その頃のロックも大好物。
なので、時代的なテイストはバチッリ。
そこは買いかなって。
話を楽しむというよりは、雰囲気に浸る映画かと。