1/31より日劇2ほか全国東宝系にて 配給会社:東宝 (C)1999,2006 浦沢直樹 スタジオナッツ/小学館 (C)2009 映画「20世紀少年」製作委員会 |
三部作の真ん中。<第1章>を見てから、原作を全部読んだクチけど、
こりゃ、三部作じゃ描き切れないでしょうって。
<第1章>は比較的、映像、物語の進行が原作に沿っていたのに対して、
<第2章>となる本作は、かなり原作と違う。
大分はしょっている。
そもそも原作と映画は別物。
映画化する時に、原作の世界観を壊さず、ファンを失望させなければ、
アレンジは良いと思っているので、原作と違うのは別に構わない。
だけど、もっと映画ならではのダイナミックな展開にして欲しかったなぁ。
全く盛り上がらないんだもん。
これは<第1章>にも言えたことなんだけど、
<第1章>にはまだ“血の大みそか”があった。
“何が起こるんだろう?”という期待感はあった。
今回は凄い数のエキストラを動員したクライマックスが一応あるんだけど、
そこに至るまでのプロセスが、あまりピンと来ない。
ただ、仕方ないとも思う。
これだけの登場人物とエピソードをまとめるのは至難の技でしょう。
しかも三部作の真ん中。
位置的にも盛り上げるのは難しい。
これは第一部と第三部を繋ぐ第二部の宿命なのかな?
あと、やっぱり原作を読んでしまったので、
先の展開が分かっているということも影響ありかと。
役者の方々は前作から15年後の設定なので、皆さん老けメイクを施して熱演している。
(マルオ役の石ちゃんは老けメイクをしていないらしい)
やはりこれだけのキャストが揃うのは、凄いことだ。
欲を言えば、もっと一人一人、役者をじっくり見ていたい。
例えば小日向文世と黒木瞳のからみとか(濡れ場ではない。芝居のからみね)。
あと、本作からの参加で、 物語を引っ張る中心人物カンナ役の平愛梨。
新鮮で良かった。
いつも走っていて大変そうだったけど。
演出的には<第1章>では封印された堤幸彦監督節が随所に見られ、
原作を忠実に再現するというスタンスからやや脱却している。
これは“原作から徐々に離れて行きますよ〜”っていうメッセージの様な気がする。
原作は結構呆気ないちゃ呆気ない終わり方をするんで、
三部作の超大作のエンディングとしては、厳しいかなって気もしていた。
だから、もしかしたら<第3章>では、
全く原作とは違う結末が用意されているのかも知れない。
※『20世紀少年<第1章>終わりの始まり』(公開時タイトル『20世紀少年』)の感想
※『20世紀少年』唐沢寿明 取材記
※「20世紀少年」漫画の感想
コメント (1)
はじめまして。
今日第2章みてきたのですが、おもしろかったですけどやっぱり詰め込みすぎって感じはありましたね。原作を読んでいる人間からすると。
投稿者: 誠強 | 2009年02月01日 23:27