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ヒット作品を受けて、雨後の筍の如く製作されるバッタもん映画ではない。
ダニエル・リー監督が14年も前から映画化の構想を練っていた作品。
構想歴だけ比較しちゃうと、ジョン・ウーの『レッドクリフ』構想10年より長い。
“そんなの後付けの宣伝文句だよ”と思われるかもしれないが、
『レッドクリフ』がヒットする以前の2006年、ダニエル・リーにインタビューした際に
次回作は「三国志」を題材にした作品と言っていたから、たまたま重なっただけのようだ。
このダニエル・リー版「三国志」は、『レッドクリフ』にも登場する趙雲が主人公で、
彼の武勇伝が描かれている。
「三国志」はちょっと疎いので、資料を見つつなんだけど、
『レッドクリフ』と時代が重なる部分もあるようだ。
また、趙雲を慕う平安と操曹の孫娘・曹嬰は原作には登場せず、
創造のキャラクターとのこと。
なんであれ、「三国志」を良く知らない人でも理解出来る判りやすい作りになっている
んだけど、
『レッドクリフ』のようにじっくりと戦術の面白さや戦いの駆け引きを楽しむというよりは、
趙雲の台頭から衰退までを見聞きする感じ。
正直、駆け足だし、のっぺりしていてあんまり気持ちが盛り上がらなかった。
それから、2007年のベスト5に入れた『ドラゴン・スクワット』のダニエル・リー監督だったので、
キメキメのアクションを期待したんだけど、空振りだった。
アンディ・ラウとマギーQが見せてくれる格闘だけじゃ物足りないよ。
大好きなサモ・ハンのアクションもないし、ヴァネス・ウーも見せ場なし。
『男たちの挽歌』のティ・ロンもせっかく出すなら、
『ドラゴン・スクワッド』の時のマイケル・ビーンみたいな美味しい役を与えて欲しかったな。
ダニエル・リー監督の元に、サモ・ハン、ヴァネス・ウー、マギーQという
『ドラゴン・スクワッド』出演者が再集結したんで、同じの求めてしまった。
しかしながら、『ドラゴン・スクワッド』を見ている人は、
あまりいないだろうから、こんな期待をするのはレア人間でしょう。
「三国志」のファンは勿論、『レッドクリフ』で「三国志」に興味を持った人は、
『レッドクリフ』のその後を知ることが出来るので、それなりに楽しめるんじゃないかと。