3/7より新宿ピカデリーほか全国順次公開 配給会社:アスミック・エース エンタテインメント、角川エンタテインメント |
20世紀初頭から半ば。
京劇全盛期に登場し、一世を風靡した梅蘭芳(メイランファン)。
中国京劇界で最高の女形として語り継がれている実在の人物の波乱に満ちた半生を描いている。
京劇がどんなものかも良くわからないし、正直あまり興味もない。
オマケに監督はチェン・カイコー。
【伊藤Pの部屋】に【裏部屋】を作るきっかけとなったゴミ映画、
『PROMISE プロミス』を撮った監督だ。
そんな訳でスルーを決め込んだんだけど、どうしてもの取材があり、
見ることになった。
チェン・カイコーは、伊藤Pにとって裏切りの監督である。
『PROMISE プロミス』は日本、中国、韓国、台湾、香港のスターが出演。
アジアの総力を結集して作られた映画だ。
当然、期待した。
しかし、蓋を開けてみたらゴミ映画だった。
今まで映画を見て怒りを覚えたことは一度もなかった。
『恋空』や『赤い糸』を見ても怒りという感情は芽生えなかったから、
後にも先にも『PROMISE プロミス』だけだ。
本当に裏切られたと思ったんだよね。
『北京バイオリン』もそうだった。
“号泣必至!!”との触れ込みだったこの作品、
偏屈なんで“誰が泣くか!ボケッ!!!”という意気込みで見に行った。
終盤に差し掛かって、会場に居た多くの観客が泣いていたが、
伊藤Pの涙腺は緩まなかった。
“ハッ!ハッ!ハッ!俺は泣かんぞ!!”と心の中で息巻いていた。
しかし、そんな勝利の感情は、ラストでものの見事に裏切られた。
号泣・・・
畜生・・・あざとい!
あざと過ぎるぞ!!
そして、『花の生涯〜梅蘭芳〜』。
物語はかなり平坦。
盛り上がるに欠けるし、そこで終わるの?ってところで終わってしまう。
いやいや、その後のステージが見たいのですよ!!!
そこがクライマックスでしょう!?
なんという残尿感・・・
やっぱりチェン・カイコーは、ことごとくオイラを裏切る。
あぞとくて良いから、ラストにガツンと一発欲しかったっす・・・
今回の収穫は、京劇について少しだけ知識と興味が持てたこと。
やっぱり六平直政(むさかなおまさ)はカッコイイということ。
そして、主役のレオン・ライは、どんな時も髪型が変わらない香港の船越英一郎だったということ。
あっ、あと、梅蘭芳の青年時代を演じたユィ・シャオチュンにインタビューしたことかな。
漢劇、越劇、京劇を学んだだけあって、所作の一つ一つが美しい。
背筋もピン!としている。
自分はいつも猫背で、ダラァ〜としているので、
ユィ・シャオチュンを見習わなければ!と思ったのだが、
そんなことは取材部屋を出た瞬間に忘れていて、テレテレと帰りました。
しかし、なんですなぁー、
ユィ・シャオチュンのインタビューは宣伝担当者から激しく懇願されたのに、
その後来日したレオン・ライ、チャン・ツィイーの時は全く音沙汰無し。
へぇへぇ、どーせそんなもんですよ・・・オイラの媒体力は・・・
こんな惨めな思いをする羽目になったのも、
チェン・カイコーがこの作品を作ったからだ!!!!
というのは、幾らなんでも酷い言いがかりですな。
すみません・・・
『花の生涯〜梅蘭芳〜』
※ユィ・シャオチュン インタビュー テキスト