2009年5月29日(金)〜6月13日(土)、
吉祥寺バウスシアターで開催される爆音ナイトという企画上映がある。
下記、チラシより。
“通常の映画用音響ではなく、ライヴ音響システムを使用した迫力のライヴ・サウンド上映。
一般の劇場上映では聴くことのできない迫力と、
その爆音によって視覚までが変容して映画そのものも映画って見えるトリップ感覚、
また逆に、大音響でなければ聞こえてこない幽(かす)かな音を聴くという、
大胆かつ繊細なイヴェント上映です。”
ド迫力の音響を体感して、改めて映画にとって音がどれほど重要かを認識し、
更に今まで気がつきかなった新たな発見をしてもらうためのイヴェントだ。
そして、2月28日(土)〜3月13日(金)の期間、
「爆音映画祭2009:プレ・イヴェント 爆音2008」と題して、
『クローバーフィールド/HAKAISHA』、『イースタン・プロミス』、
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』、『アクロス・ザ・ユニバース』がレイト上映される。
そして、昨晩、『クローバーフィールド』を見て来た。
爆音ナイトは初体験。
かなり楽しみだったんだけど、ライヴハウス並の音量だと耳への負担が心配だったので、
とりあえず、上映時間85分と一番短い『クローバーフィールド』にしてみた。
怪獣映画だから、他の三作品よりも至る所にその“鳴り”が楽しめるようなような気がしたのも理由のひとつ。
上映開始は21時10分。
21時ちょっと前にバウスシアターに着いたら、劇場前には既に20人以上が集まっていた。
最終的には218席の3分の1ぐらいが埋まっていたから70人位の入りかな。
月曜日の夜でこれだけ入っているんだから、28日、29日の土日はもっと入っていたのでは?
因みにパブリシスト時代、初日なのに観客が50人以下という経験を何度もしている。
さて、いよいよ上映スタート。
最初の20分位はパーティ・シーンなので、あまり爆音を感じない。
お初の爆音は、ビルが揺れて一瞬停電になるシーン。
重低音がズズーン!と鳴り響き、地面を這うような振動が体を襲った。
“おお!素晴らしい!”
今回は短い振動だったので、次に来る屋上でビルが爆発するのを目撃し、
そこから火の玉が飛んで来るシーンに期待!
ボカァーン!とビルから炎が上がり、火の玉がヒュ〜、ドドーン!ドドーン!
ビルの外に出た主人公たちに今度は自由の女神の首が飛んで来る。
そして、“アレ”が、ドスーン、ドスーン!
いや〜、ウーハーから響き渡る音波が心地よい。
風圧を感じた。
東京ディズニーランドの「ミクロアドベンチャー」みたい。
元々、映画を見る時、音を意識してきた。
DVDが普及した2000年ぐらいには、5.1chホームシアターサラウンドを自宅に導入した。
そして、買うのは爆発がある映画のDVDばかり。
火薬量が多いという理由だけで、
好きでもない『アルマゲドン』や『インデペンデンス・デイ』のDVDを買って、
自宅で爆発鑑賞していた。
とはいうものの、近所迷惑甚だしいんで、ちょっと心を痛めたりしたので、
今回のように劇場で心置きなく爆音鑑賞出来るのは嬉しい限り。
そんな思いもあり、『クローバーフィールド』のドドーン!がたまらない。
その後もHAKAISHに米軍が波状攻撃を仕掛けるシーンやヘリコプター墜落シーンなどで
、
爆音を体感。
そして、今回の鑑賞によって新たな発見が。
ハッドがセントラルパークで食われるシーン。
いきなり、HAKAISHAが音も無く現れる。
今まで、HAKAISHAの登場シーンではかならず、ドドーン!を感じていたのに、
今回に限り全く無し。
前に『クローバーフィールド』ネタバレ分析編の記事で、
“HAKAISHAは2匹いて、一体は母親、もう一体はその子供”という仮説を立てた。
やはり、HAKISHAは2匹いて、ハッドを殺したのは子供の方だったのではないだろうか?
ハッドが死んだ直後、ハッドを殺したHAKISHAを無視してジェット機が遠方に飛んで行くカットがある。
つまりもっと離れた場所にいるもう1体を攻撃しに向かったということか?
無音で忍び寄るHAKAISHAがおかしい!ということに気が付いたのも爆音のお陰かな。
そして、ラストシーンである、
ロブとベスがコニーアイランドの観覧車から撮影した海の映像を凝視。
前回は全く気が付かなかったけど、今回はきちんと“落下と水しぶき”を見届けることが出来た。
大きなスクリーンで見ればちゃんと確認出来るんだなぁ〜。
で、エンドロールでかかる怪獣映画へのオマージュがタップリと詰まった
“Roar ! (Cloverfield overture)”が、爆発で聴けたのも嬉しかった。
さて、今回爆音上映で感じたのが、『クローバーフィールド』には意外と静かなシーンが多いということ。
爆音が活かされるズドーン!があったとしても、
そのシーンは短い。
メリハリが効いているということか。
約1年ぶりに見た割りには話の流れはもちろん、細かい所まで良く覚えていたので、
驚きはなかったけど、初めて『クローバーフィールド』を爆音上映で見た人は、
展開が分からないから、爆音も手伝って、ビビりながら見たんじゃないかな?
隣りに座ったカップルの女性の方は、結構、良い反応をしておりました。
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』も音を大切にした映画だから、
爆音上映で見たい気もするが158分もあり、上映終了時間が深夜0時近くになる。
ちょっとしんどいので、次は『アクロス・ザ・ユニバース』を見ようかな。
ビートルズ漬けの作品で、まさにトリップ出来るのでは?
と、『クローバーフィールド』以上の期待を抱いております。
『アクロス・ザ・ユニバース』以上に、音楽が鳴り響く『マンマ・ミーア!』とか凄そう・・・
因みに、「爆音映画祭2009」では上映作品リクエストも募集しています。
『ボーン・アルティメイタム』、『ダークナイト』とか爆音で見たいな。
【爆音映画祭2009:プレ・イヴェント 爆音2008】
2月28日(土)〜3月 3日(火):『クローバーフィールド/HAKAISHA』
3月 4日(水)〜3月 5日(木):『イースタン・プロミス』
3月 6日(金)〜3月 7日(土):『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
3月 8日(日)〜3月 9日(月):『イースタン・プロミス』
3月10日(火)〜3月13日(金):『アクロス・ザ・ユニバース』
■連日21:10〜
■料金 当日:¥1,500 バウス会員:¥1,000
■吉祥寺バウスシアター(ホームページ)
【爆音映画祭2009】
5月29日(金)〜6月13日(金)
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公式ホームページ