2009年08月05日更新

#396 『G.I.ジョー』


G.I.ジョー

『G.I.ジョー』

8/7より丸の内ルーブルほか全国にて
配給会社:パラマウント ピクチャーズ ジャパン
(C)2009 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.




「G.I.ジョー」といえば、迷彩服を着たUSアーミーのフィギュアという認識だった。
こんな感じ


なので、
本作の近未来チックなボディスーツを身にまとったキャラクターたちのビジュアルを初めて見た時、
“あれ?「G.I.ジョー」ってこんなんだっけ?”って。


更にメカがバンバン登場する予告編を見て、その違和感は益々深まった。
てっきり戦争映画かと思っていたんで・・・


後で知ったんだけど、1960年代にベトナム戦争に便乗する形で発売された玩具G.I.ジョーは、
時代と共に変化を遂げ、1985年にはアニメ「史上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー」がスタート。


正義の味方G.I.ジョーVS悪の組織コブラの戦いが描かれていて、
今回の映画は、このアニメの実写映画化で、エピソード・ゼロとなっているんだそーな。


G.I.ジョー


そんな知識しかなかったんで、別にそこまで楽しみにしていた作品ではなかったうえ、
予告編からは駄目臭が漂っていた。
“つまんなそーって”


ところが、いざ本編を見てみると、これがかなり面白かった。


爆発、肉弾戦、剣術対決、人と車とバイクのチェイス、海中戦、空中戦と、
これでもか!ってぐらいの見せ場の連続。


戦いの舞台もエジプトの秘密基地、北極、フランス、アメリカと様々。


特にフランスの市街地で繰り広げられるチェイスシーンは、
VFXを多用するチェイスが好きじゃない伊藤Pにも十分アピールするほど、
ユニークで面白かった。


G.I.ジョー


キャラクターの設定もまるで知らなかったけど、
一人一人丁寧にバックグラウンドを説明してくれるし、
各キャラクターの特性、役割分担、そして、関係性がきちんと描かれている。


それらが新型兵器を手に入れて世界征服を目論むコブラと、
それを阻止するG.I.ジョーの戦いというシンプルな物語の良い味付けになっている。


全員に見せ場も用意されているのも良い。


これだけのアクションと情報量を2時間に手堅く収めたのはスティーブン・ソマーズ。


本作同様、予告編を見る限りでは、あまり面白そうとは思えないんだけど、
見てみたらサービス精神旺盛で意外と面白いという『ハムナプトラ』シリーズ、
『ヴァン・ヘルシング』といった作品を手掛けている。


最新VFXなんだろうけど、どこかB級臭さいという点も共通する。


イ・ビョンホンが出てはいるものの、
全世代にアピールするビッグスターは出ていないし、多分に男性向けだし、
『ターミネーター4』、『トランスフォーマー/リベンジ』の成績をみるに、
日本での興行は相当苦戦するんだろうけど、
なんも考えずに見て楽しめるエンターテイメント作品なので、
老若男女を問わずオススメです。


ポスター

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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