8/7より丸の内ルーブルほか全国にて 配給会社:パラマウント ピクチャーズ ジャパン (C)2009 by Paramount Pictures. All Rights Reserved. |
「G.I.ジョー」といえば、迷彩服を着たUSアーミーのフィギュアという認識だった。
(こんな感じ)
なので、
本作の近未来チックなボディスーツを身にまとったキャラクターたちのビジュアルを初めて見た時、
“あれ?「G.I.ジョー」ってこんなんだっけ?”って。
更にメカがバンバン登場する予告編を見て、その違和感は益々深まった。
てっきり戦争映画かと思っていたんで・・・
後で知ったんだけど、1960年代にベトナム戦争に便乗する形で発売された玩具G.I.ジョーは、
時代と共に変化を遂げ、1985年にはアニメ「史上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー」がスタート。
正義の味方G.I.ジョーVS悪の組織コブラの戦いが描かれていて、
今回の映画は、このアニメの実写映画化で、エピソード・ゼロとなっているんだそーな。
そんな知識しかなかったんで、別にそこまで楽しみにしていた作品ではなかったうえ、
予告編からは駄目臭が漂っていた。
“つまんなそーって”
ところが、いざ本編を見てみると、これがかなり面白かった。
爆発、肉弾戦、剣術対決、人と車とバイクのチェイス、海中戦、空中戦と、
これでもか!ってぐらいの見せ場の連続。
戦いの舞台もエジプトの秘密基地、北極、フランス、アメリカと様々。
特にフランスの市街地で繰り広げられるチェイスシーンは、
VFXを多用するチェイスが好きじゃない伊藤Pにも十分アピールするほど、
ユニークで面白かった。
キャラクターの設定もまるで知らなかったけど、
一人一人丁寧にバックグラウンドを説明してくれるし、
各キャラクターの特性、役割分担、そして、関係性がきちんと描かれている。
それらが新型兵器を手に入れて世界征服を目論むコブラと、
それを阻止するG.I.ジョーの戦いというシンプルな物語の良い味付けになっている。
全員に見せ場も用意されているのも良い。
これだけのアクションと情報量を2時間に手堅く収めたのはスティーブン・ソマーズ。
本作同様、予告編を見る限りでは、あまり面白そうとは思えないんだけど、
見てみたらサービス精神旺盛で意外と面白いという『ハムナプトラ』シリーズ、
『ヴァン・ヘルシング』といった作品を手掛けている。
最新VFXなんだろうけど、どこかB級臭さいという点も共通する。
イ・ビョンホンが出てはいるものの、
全世代にアピールするビッグスターは出ていないし、多分に男性向けだし、
『ターミネーター4』、『トランスフォーマー/リベンジ』の成績をみるに、
日本での興行は相当苦戦するんだろうけど、
なんも考えずに見て楽しめるエンターテイメント作品なので、
老若男女を問わずオススメです。