8/22より新宿ミラノほか全国にて 配給会社:ブロードメディア・スタジオ (C)2007 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved |
アメリカ最北端の地アラスカ州バロウ。
30日間太陽が昇らない“極夜”に、
突然ヴァンパイアが現れ、町の人々に襲い掛かり・・・
隣町まで128キロも離れた氷点下の僻地で繰り広げられるサヴァイヴ・アクション。
サバイバル・ホラーではなく、サヴァイブ・アクションと謳っているだけあって、
あんまり怖くはないので、怖さを求めると物足りない。
逆にホラーが苦手な人でも大丈夫。
いや、大丈夫じゃないか・・・
食いちぎられるし、首は吹っ飛ぶし、腕はもげるし、胴体も真っ二つ。
当然、血しぶきもバンバンである。
あと、M・ナイト・シャマランみたいに、
ドン!とかバン!とか音でビビらせる。
巨大スクリーンが設置された音響設備の整った劇場で見たら、
きっとシートから何度も転げ落ちるでしょう。
ということで、前言撤回。
やっぱりホラー苦手な人は無理だな・・・
でも、閉鎖された空間で、
ヴァンパイアの魔の手から如何にして逃れるかという展開には、
常に緊迫感が伴うので、サスペンス映画としても楽しめる。
アクションシーンもサヴァイヴ・アクションなだけあって、
敏捷なヴァンパイアと人間の肉弾戦、カーチェイスと見所満載。
特にボウというオッサンが穴掘車で暴れまわるシーケンスは爽快だった。
先述のスプラッタ描写は、斧で首を切断したりとかなり過激。
子供(ヴァンパイア)であっても容赦なし。
見せるところと見せないところの判断もグッドだ。
『死霊のはらわた』のサム・ライミがプロデューサーなだけのことはある。
サスペンス、アクション、スプラッタ、そして、ほどよい脅かし。
それらが上手く噛み合った作品に仕上がっている。
しかしながら、30日間という日にちの感覚がイマイチ掴めないし、
上手く活かされていないような気がする。
住民たちはそんなに長い間、息を潜めて堪えていたようには見えないし、
ヴァンパイアたちが見つけられないのもちょっと納得いかない。
もう少し住民たちを疲労させて、
ヴァンパイアたちに見つかるかも・・・という演出を施せば、
より緊迫するだろうし、ホラーの要素も強まると思うのだが。
まぁ、それが無くても1時間53分、飽きることなく楽しめるけどね。
監督はエレン・ペイジがパトリック・ウィルソンのチ○コを切ろうとする
『ハード・キャンディ』を手掛けたデヴィッド・スレイド。
次回作は「トワイライト」シリーズの3作目だそうで、
ギャグに近かった『トワイライト〜初恋〜』のヴァンパイアの動きが、
本作のような美しい動きに改善されることを願う。
PS:どうでも良い話ですが主演のジョシュ・ハートネット、
益々トミー・リー・ジョーンズ化が進行しておりますな。