8/29よりTOHOシネマズ日劇ほか全国東宝系にて 配給会社:東宝 (C)1999,2006 浦沢直樹 スタジオナッツ/小学館 (C)2009 映画「20世紀少年」製作委員会 |
ご存知、人気コミック実写映画化三部作の完結編。
今回、マスコミを含め全ての試写会で上映されたのは、
本編ラスト約10分間をカットした特別編集版。
「公開日以降、映画館でご覧になるお客様が先入観無しにご覧いただけるように、
また、最後の最後まで『20世紀少年』の世界を楽しんで頂きたいため」
という理由なんだけど、
要はタダで見た人も金払って最後のネタバレは劇場で見てねってことだね。
なので試写をスルーして劇場で見ようかとも思ったんだが、
取りあえず試写で見て、ラスト10分が気になるようなら劇場に足を運ぼうと決めた。
で、最終章の出来はといいますと、
第二部がちょっと微妙だった故に、あまり期待していなかったというのもあってか、
結構楽しめた。
まず、第二部で顔を出した目障りな堤幸彦節が、再び封印されたのが良かった。
それから要所要所は原作と同じなんだが、
第二部以上にオリジナルな展開を見せている点も楽しめた要因かな。
VFXの進化も、素直に良いと思った。
クライマックスの二足歩行ロボットやUFOの動きはスムーズだし、
実写部分との融合も違和感がなかった。
ただやっぱりエピソードによっては雑な部分がある。
例えば、“ともだち”の司令本部に潜入したユキジが、
カンナを探すと言っておきなから、ほったらかしだったり、
ケンジたちの活躍とカンナが人々を救うために催したイベントが、
あんまり絡み合っておらず、活かしきれていなかったりする。
ただ、かなり壮大な原作を手堅く、
しかもオリジナリティを持ってまとめるには、
これぐらい仕方ないのかなって。
原作では尻つぼみ気味だった終盤に、
ちゃんと映画的なクライマックスを用意しただけでも由とすべきかな。
あと、漫画や第二部まではいまいちピンと来なかったケンヂの歌も、
第三部ではとても魅力的な歌に聞こえた。
そして、問題のカットされたラスト10分だけど興味があるようなないような・・・
“ともだち”が誰であるかが分からないまま終わるのかと思ったら、
今回の特別編集版で無事判明し、大団円を迎える。
カットされた部分は、少年時代に“ともだち”の人格形成がどうなされたのか、
そのルーツをケンヂが辿る内容のようだ。
漫画にあった「21世紀少年」と同じだ。
本編中に散りばめられた布石と原作から判断するに、
多分、こうだろうという予想はつく。
仮に原作と違う結末であっても、
上映時間2時間35分・・・
うーん・・・
長いし、もう一回見るのちょっとしんどいかなぁ・・・
やっぱり、最初から劇場で見れば良かったとちょっと後悔。
まぁ、これから劇場でご覧になる方々は、
ちゃんと完全版を見ることになるわけで、こんなことで悩む必要はないんだけどね。