久しぶりに大御所監督に取材した。
『カムイ外伝』の崔洋一監督。
いつだってインタビューは松岡修造に負けないぐらい真剣勝負だけど、
流石に崔洋一監督クラスになると、付け焼き刃というわけにはいかない。
(いつも付け焼刃という訳でもない)
勿論、『カムイ外伝』は見たし、過去の監督作品リストも一応チェックしてみた。
改めて崔洋一監督のフィルモグラフィーを眺めてみると、
様々なジャンルの作品を手掛けていることがわかる。
しかしながら、未だ手を付けていないジャンルがあった。
それがアクションと時代劇だ。
(『花のあすか組!』はアクション?つみきみほ、懐かしい・・・)
だからこの二つの要素を融合させた『カムイ外伝』を
崔洋一監督が撮ると聞いた時はちょっと意外に感じた。
でも新しいことにトライしようとするチャレンジ精神は、
どんな仕事でも大切だし、これを無くしてしまうと発展出来ない。
それでも“何故?”と思ったので、崔監督に聞いてみたら、
“100回ぐらい聞かれた”って、笑いながら前置きしつつ、
“宿命とか、時代が欲したとか言ってはいるけど、純粋に企画を聞いた時に撮りたいと思った”
という答えが返ってきた。
原作の「カムイ外伝」の連載がスタートしたのは、1965年。
(前年に「カムイ伝」が発表されており、「カムイ外伝」はその番外編となる)
崔洋一監督が16才の頃。
多感な年頃の崔洋一監督は、
不条理な世界で必死に生き抜こうとするカムイに感銘を受けたようだ。
自分は原作を読んでいないし、その時代を生きてもいないけど、
なんとなく崔監督が云わんとしていることは理解出来る。
時代は違えど同じぐらいの年齢の時、
結構トゲトゲしていて常に何かにムカついていたっけ。
なので『カムイ外伝』は、その年頃に見たら見方が変わっていたかもしれない。
だからなのか分からないけど、
崔洋一監督は原作を知らない若い人たちに見て欲しいとしきりに言っていた。
そんな思いが込められた『カムイ外伝』は、
沖縄に建造された巨大なオープンセットで、
当初は暑さが和らぐ時期にロケする予定だった。
しかし、主演の松山ケンイチが激しいアクションで怪我をしてしまい、
結局撮影は真夏の沖縄で行われることとなった。
伊藤Pも沖縄に何度か行ったことがあるから、沖縄の日差しの凄まじさは知っている。
ちょっとでも舐めてかかると酷い目にあう殺人光線だ。
沖縄に初めて行く人たちに、
「空から殺人ビームが飛んで来るから日中は要注意。
昼間に海に入るなら必ずテーシャツを着るように」
と忠告させてもらっている。
陽に当たると肌がマジでチリチリする。
『カムイ外伝』は、遮蔽物が皆無に等しい真夏の沖縄のビーチで撮影された。
聞くだけで、ヒョエ〜って。
しかもアクションでしょ?
倒れるって。
案の定、崔洋一監督に聞いたら、数名のスタッフが脱水症状、熱中症に陥ったとのこと。
そんな過酷な撮影現場を統率するのは、大変な仕事だ。
一方でキャストや現場スタッフも監督への信頼がないとついていけないでしょう。
取材は30分間の短い間だったけど、
崔監督は厳しいながらも抱擁力があると感じた。
だからこそ、キャスト、スタッフは過酷な撮影に耐えられたのかな?って。
他にもCGの話や監督業の魅力などを聞いているうちに、
アッという間に取材時間終了。
そして、今回も今や恒例と化したT-SHIRT-YA.COMプレゼンツ・テーシャツ・プレゼント!
今回のテーシャツは、
沖縄の暑い日差しの下、暑さにも負けずに勇ましく立つ獅子(シーサー)がデザインされた
南天 ティーダシーサー!
太陽が照り付ける灼熱のロケ地に立ち、
現場を仕切る崔洋一監督と重なるバッチリなチョイス!
って、今回もT-SHIRT-YA.COMのスタッフさんが選んでくれたんだけどさ。
テーシャツを見せると崔洋一監督は大いに喜んでくれた。
そして、タグに書かれた“南天”の文字を見て、“知っている”と。
今後、ご贔屓に願いまーす。
沖縄の話をしたら沖縄に触れたくなってしまった。
取材場所は銀座で、しかも夜だったので、
その足で「わしたショップ」へと向かう。
そして、地下の工芸品売り場で、T-SHIRT-YA.COMのテーシャツを発見!
“おお!遂に「わしたショップ」にも流通したか!”と感慨深げに佇む。
この日は、崔洋一監督にプレゼントしたのと同じテーシャツを着用していたんだけど、
店員さんに“あっ!伊藤Pだ!”って!
言われるほど有名人じゃないっす・・・。
ちゅうか、ある訳ない。
請福のレア古酒とジーマミ豆腐ともずく酢買って帰りました。
あーいやさっさっ!
■『カムイ外伝』
※崔洋一監督インタビュー テキスト
9/19より丸の内ピカデリーほか全国にて 配給会社:松竹 (C)2009「カムイ外伝」製作委員会 |