11/7より銀座シネパトスほか全国にて順次公開 配給会社:ブロードメディア・スタジオ |
“マンバ”という怪しいゲームを手に入れプレイした若者たちが、
次々と不可解な死を遂げるファンタジー・ホラー。
『ジュマンジ』と「ファイナル・デスティネーション」シリーズを足した様な作品だが、
残念ながら両作の良いところをまるでパクれていない。
まずゲームがつまらないというか、
ゲームのルール自体がようわからん。
勝てば願い事が1つだけ叶い、
負ければ死ぬということは分かるけど、
どうすりゃ勝ちなんだよって。
最後までゲームやらないし。
で、ゲームの敗者がカードの示す内容通りに死んでいくんだけど、
ゲームに負けた順に死んでいくので、
次に誰が死ぬのか判るし、その死に様も今一歩衝撃的じゃない。
死の兆候が見えてからも結構引っ張るから、
“さっさと殺せ。つぎ行こ、つぎ”ってなる。
「ファイナル・デスティネーション」シリーズは、
“いきなりここで!”という突然死の災いが登場人物たちに降りかかったり、
おおよそ死とかけ離れたアイテムが死をもたらしたりする。
そこがシリーズの醍醐なんだけど、
『ファイナル・デス・ゲーム』にはこの要素が皆無なんだよね。
安い役者としょぼい特撮(蟹さんによる目玉ブチブチのゴアシーンは良い)。
グダグダな脚本。
緊迫感のかけらもないショッパイ演出。
驚きのカケラもない。
この手の未公開作品でよく見かける、
しょうもない完成度で、
この作品が日本で劇場公開されることが一番の驚きだ。
B、C級の作品だと判ったうえで楽しめる人なら良いけど、
そうじゃない人にはあまりお薦め出来ない一品。
「安うぅぅぅぅ」とか、「ちゃっちぃぃぃ」とか、「意味わかんね」とか、
いちいち文句良いながら見るのが、この手の作品の正しい鑑賞方法だと思うので、
そのつもりで見れば、そこそこ期待には応えてはくれるでしょう。
作品の出来としては【裏部屋】行きクラスなんだけど、
個人的には、突っ込み入れながら見られちゃう方なんで、
ギリギリセーフ。
あと、エリカという作品のキーになる女性を演じたエリザ・ドゥシュクが綺麗だったのも、
【裏部屋】行きを免れた理由の一つかな。
でも、どうせB、C級に徹するのなら、
ガツンとラブシーンで一肌脱いで欲しいっす。