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シングルマザーで勝率100%の敏腕弁護士ユ・ジョンの娘が誘拐された。
犯人は娘を解放する条件として、
女性を殺害した容疑で死刑宣告を受けた男チョン・チョルチンを弁護し、
無罪を勝ち取ることをユ・ジョンに要求する。
裁判まで残された日数は、たったの7日間だった・・・。
面白い。
かなり練られた脚本に唸らされた。
『グエムル −漢江の怪物−』以降、数年間、一本も韓国映画を見ていなかったけど、
今年に入ってから『チェイサー』、『母なる証明』 、
そして、この『セブンデイズ』と3本見た。
そのどれもが面白かった。
3作品に共通するのは、殺人事件だ。
韓国映画は犯罪を通して人間の本質に迫るのが上手い。
ウルトラC級に人をぶっ殺して泣かそうとする余命ものや、
ジャリ向けのコメディ映画はウンザリだけど、
こういった単なる謎解きミステリーに終わらない良質な作品ならウェルカムだ。
『セブンデイズ』はまず役者が全員素晴らしい。
主演は『シュリ』のキム・ユンジン。
本作で韓国のアカデミー賞にあたる韓国大鐘主演女優賞を受賞している。
敏腕弁護士という外向きの顔と、娘を誘拐された焦りと哀しみ、
そして、忙しさにかまけて娘を放置しがちだったことへの後悔といった様々な顔をみせる。
この後悔する母親という設定が結構効いていて、
“娘を失ってはいけない!”と、見ているこちらもより一層思ってしまう。
また、電話口に出た娘の声も切迫していて、「助けてあげて!」という気持ちになる。
そんなだから、とあるシーンでは思わず泣きそうになっちまったよ。
ユ・ジョンを助ける不正刑事ソンヨルを演じたパク・ヒスンも良い味出しているし、
容疑者チョルチン役のチェ・ミョンスもふてぶてしくて良い。
そして、前述のように何よりも物語が良く出来ている。
誘拐と殺人。
二つの事件の謎が平行して描かれ、やがて絡みあってゆく。
かなり複雑で一瞬混乱しそうになるんだけど、整合性は取れているし、
ちゃんと筋を追いながら見ることが出来るような作りになっている。
とはいうものの、実は、ちょっと分かり難いところがあった。
今回、DVDで見たので、とりあえず一回見た後、
分かり難かった箇所をチェックしてみた。
該当シーンで一時停止して字幕をゆっくり読んでみたところ、
分かり難いのは日本語字幕の問題なのかなと感じた。
で、そのシーンを探すために倍速でザッーと流し見したんだけど、
改めて見て、何気ないシーンやセリフの多くが、
重要なヒントになっていることに気が付いた。
この映画、二度見ると新たな発見ができまっせ。
基本、映画はなるべく予備知識なく、一発勝負!というスタンスだけど、
こんな鑑賞方法もDVDならではなんだなぁって思った。
とにもかくにもお勧めの一本です。