映画『沈まぬ太陽』公開、テレビドラマ「不毛地帯」オンエアと、
山崎豊子関連作品が話題となっている今日この頃。
山崎先生の作品は読み始めたら止まらないが、
ページ数も多いし、題材としてもヘビー級なものが多く、
読もうという気力を奮い立たせるのは中々一苦労。
そんな訳で、随分前に購入したまま手を着けていない山崎豊子作品が数冊あるんだけど、
『沈まぬ太陽』を見て久しぶりに山崎豊子作品に手を出したくなり、
今更だが未読だった「華麗なる一族」を読み始めた。
ちょっと前に木村拓哉主演でドラマ化された山崎先生の代表作で、
上・中・下と全3巻に及ぶ長編だ。
阪神銀行の頭取・万俵大介の野望と、
それによって引き起こされる一家や社会の混乱を描いていて、
傍目には華麗に見える万俵一家だが、その実情は・・・
という山崎豊子が得意とするドロドロの人間ドラマが繰り広げられる。
腰を据えて本に向き合う時間もないし、
最近、眠くなると直ぐに落ちるので、就寝前の読書も出来ない。
本を読めるのは通勤の電車の中だけだったんだけど、
慢性的な眼精疲労で、揺れる車内で文字を追うのが辛く、
なかなか読み進められなかった。
更に物語も金融や鉄鋼といったちょっと疎い業界を描いているため、
イマイチ乗り切れず、いつも以上にスローペースになってしまった。
しかしながら、流石は山崎豊子先生。
上巻でじっくりと人間関係を描きながら、種を撒き、
中巻で種に水をやり育て、下巻で一気に花開くという展開のようで、
中巻の終盤ぐらいから物語は、よりドラマチックになり、
先が気になる展開へ。
読むペースも自然と速くなった。
そして、中巻を読み終え、いよいよ下巻に突入だ!
一体、どんな結末を見るのだ!?
と、ウキウキしながら、下巻を手にし読み始めるが・・・
あれ?
なんかおかしいな?
下巻の1行目を読んで、直ぐに既読感を覚える。
ひょっとして!
すぐさま表紙を見ると、
案の定、“「華麗なる一族」中巻”と書いてあるではないか!
既に読み終えた2冊を引っ張り出し、並べてみる。
上
中
中
何度見ても中巻が二冊ある。
ブックオフで三冊まとめて買ったんだけど、
間違えて中巻を二冊購入してしまったということか・・・。
なぜ、気がつかなかったのだ!!!!!
一冊¥450。
これぞ無念の無駄遣い・・・。
翌日、ブックオフに行き、上巻・中巻・中巻を売りさばいた。
「あっ、ひょっとして間違えて買っちゃった?」って店員さんに思われたに違いない。
そんな恥ずかしい思いをしたうえ、
予測はしていたが、買取価格は二束三文にしかならず・・・。
しけた売値を頭金にして、下巻を購入。
¥400だったのがせめてもの救い・・・。
たかだが¥450、¥400という小学生の小遣いにもならないセコイ金額だけど、
金額以上のダメージだった・・・。
そして、下巻。
上巻、中巻の3倍ぐらいのペースで読み進んでいるが、
未だ読んでいる最中であります・・・。
まぁ、今のところ¥450+¥400=¥850の価値は有りそうだ。