11/21より全国にて 配給会社:東宝 (C)2009 フジテレビ/ROBOT/博報堂DYメディアパートナーズ/東宝/日本映画衛星放送 |
作品が良かったり、取材対象者に興味がないと良いインタビューは出来ない。
ということを『南の島のフリムン』のゴリ監督や、
『沈まぬ太陽』の若松節郎監督へ取材した時に痛感した訳ですが、
前回、ボロカス書いてしまった『曲がれ!スプーン』の主演長澤まさみへのインタビュー。
今回の場合は、作品には面白みを感じなかったけど、
長澤まさみには興味があった。
“とか偉そうなこと言って、本当は長澤まさみに会いたかっただけだろう!”
と言われそうですが、
純粋に女優として今回チャレンジになったことや、
今後の方向性について聞いてみたいと思った。
まず、『曲がれ!スプーン』は、今までの長澤まさみの出演作と毛色が明らかに違う。
舞台の映画化で共演者のほとんどが舞台役者。
限定された場所で、ややオーバーアクト気味の俳優たちと芝居を合わせ、
一体何を得たのか?
それからデビューして既に10年。
今までのキャリアとこれからについても是非聞いてみたいと思った。
もういい加減、女子高生や可愛い妹キャラってのも厳しい。
そういうお嬢様キャラから脱却を試みた『そのときは彼によろしく』は興行的に失敗しているし、
大作の『隠し砦の三悪人』も、作品の規模からみると成功したとは言えない結果だった。
今年は、シリアスな演技を全面に押し出した『群青/愛が沈んだ海の色』ってのがあったけど、
あまり話題にならなかった。
余計なお世話だけど、なんかどこに向かっていったら良いのか、
分からなくなっているような気がするんだよね。
スクリーン栄えする容姿を持っている女優さんだと思うんで、
一皮剥けて欲しいなって。
で、取材当日。
今回は久しぶりにカメラ持ち込みの取材。
いつもお願いしていたカメラクルーと半年ぶりに顔を合わせた。
このカメラマンはチョイチョイ本ブログに登場するんだけど、
筋金入りのロリコンだ。
会う度に最近のお気に入りを聞くんで、
今回も聞いてみたら、「ポニョの成長が楽しみですね」と返ってきた。
遂にリアルな世界からバーチャルの世界へと突き進んだのか!?
魚の子ポニョの成長を楽しみにしているとは・・・。
この変態は「ポニョ、○○のこと好き!」って言われたいのか?
それはヤバイと言うと、「そのポニョじゃなくて、大橋のぞみの成長が楽しみ」だと。
ちょっとホッとしそうになったけど、大橋のぞみでも十分ヤバイよ。
まだ10歳だぞ。
なんてくだらい会話をしているうちに、
第7回「クラリーノ美脚大賞」受賞の美脚を強調した衣装の長澤まさみがやって来た。
前も一度インタビューしたことがあったけど、
その時もその長すぎる脚をみせていたっけ。
時間は15分もらっていたけど、やや押していて、
配給の方から「出来れば巻いて欲しい」と言われていたので、
挨拶そこそこにインタビューを開始した。
「今までの出演作とタイプが違うのでは?」と聞くと、
ワンシチュエーションは勿論、コメディ自体が初めてだと。
言われて見れば確かにそうだ。
続いて舞台俳優との共演については、それほど意識しなかったようだが、
みんなで築き上げていく舞台は、様々な意見を聞き入れる柔軟性が必要で、
そういう部分を身にまとった役者さんたちとの仕事は勉強になったと言う。
この他、本広克行監督や、
原作の戯曲を書いたヨーロッパ企画の上田誠さんについて質問しているうちに、
残り3分ですという指示が。
いやいや、こちらの時計ではまだ5分以上あるんですけど・・・。
どうやら巻きが入ったようだ。
ここからは駆け足状態。
この10年間の振り返りコメントは諦めて、
これから目指すべき女優像を聞く。
「目の前のことで精一杯なので、あまり先のことは考えていないんです」
バサリと切られたところで、タイムオーバー。取材終了。
後で配給の方に「巻いてくれてありがとうございます」と言われたが、
巻きたくて巻いたのではございません。
で、長澤まさみは、『深呼吸の必要』、『涙そうそう』 、
『群青/愛が沈んだ海の色』といった沖縄映画に出演したことから、
“美ら島沖縄大使”に任命されている。
これも何かのご縁と、
T-SHIRT-YA.COMのテーシャツをプレゼントすることに。
CAMP/RのPIG RIDINGだ。
あんまりテーシャツを着ているイメージがないんだけど、
良かったら着て下さい。
今回の取材は19時台で、比較的遅い時間帯だった。
でもまだ取材が残っているとのこと。
勿論、我々の前にも取材をこなしている。
東京国際映画祭にも参加し、このところ毎日の様にバラエティ番組に出演して、
『曲がれ!スプーン』をアピールしている。
この主演女優に課せられた怒涛のキャンペーンは、
『クローズド・ノート』の沢尻エリカのプロモーション活動と似ている。
あまりの激務に、初日舞台挨拶でキレたりして。
長澤まさみに限ってそれはないか。
ぶっちゃけ、取材の時も、素振りこそ見せなかったけど、
顔には“疲れてます”って書いてあった。
本当に大変だなと思いながら家に帰ってテレビを見ていたら、、
大橋のぞみが出演しているCMが流れた。
変態カメラマンの顔が浮かんだ。
迷惑な話だ。
■『曲がれ!スプーン』
※長澤まさみ インタビュー テキスト