前回に引き続き、2009年を振り返る。
今回は[邦画編]です。
【ベスト5】
1位:『愛のむきだし』
形容することさえも困難な豪快作。“見ないと損だよ!”の1本。
見た瞬間に2009年暫定ベスト1だったのだが、そのまま死守。
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2位:『沈まぬ太陽』
(C)2009 「沈まぬ太陽」製作委員会
良くぞ作ってくれたの1本。
安易な映画化が多い中、関係者たちの気合と思いがスクリーンから滲み出ていた。
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3位:『映画クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国』
本ブログでベスト選出を始めて以来、「クレしん」がベスト5にランクインするのは意外や初。
トータルバランスに優れた作品で、シーリズの中でも完成度の高い1本。
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4位:『ちゃんと伝える』
(C) 2009「ちゃんと伝える」製作委員会
『愛のむきだし』に続き、園子温監督作品をチョイス。
今、生きていて、大切な人に伝えるべきことを伝えているのか?人生と向き合える1本。
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5位:『のんちゃんののり弁』
(C)2009「のんちゃんのり弁」製作委員会
ビターなテイストをまぶしながらも、軽やかな作風で気楽に見られる1本。
何気にためになる格言が多く詰まった作品であり、その辺も心の支えとなった。
<総評>
インパクト大の『愛のむきだし』。
これぞ映画!というダイナミックな『沈まぬ太陽』。
笑って泣けて楽しめるギャグアニメ『クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国』。
園子温監督の私的感情が入りまくった作風ながらも、ちゃんと気持ちが伝わる『ちゃんと伝える』。
『築地魚河岸三代目』じゃなくて、こっちをシリーズ化すれば良いのにと思った『のんちゃんのり弁』。
ヘビー級からライト級まで、比較的バランスよくベスト5が選べた感じ。
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【最優秀主演男優賞】
■『沈まぬ太陽』:渡辺謙
原作を読んだ時に恩地元役を仮想キャスティングしたが、誰も思い浮かばなかった。
映画を見たら、恩地元は渡辺謙であり、渡辺謙が恩地元だった。謙さんありがとう。
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【最優秀主演女優賞】
■『愛のむきだし』:満島ひかり
鮮烈だった。
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【最優秀監督賞】
■『愛のむきだし』:園子温
ベスト5に2作品を選んだ以上、園子温監督しかいないでしょう。
次回作はスウェーデンのブラック・メタル!実際にあった殺人事件が題材。楽しみだ。
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【最優秀助演男優賞】
■『フィッシュストーリー』:濱田岳
濱田岳の写真がない
あて書きされただけのことはある。この役は濱田岳しか想像できん。
そして、濱田岳のイメージを逆手に取ったオチが用意されている点も見逃せない。
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【最優秀助演女優賞】
■『愛のむきだし』:渡辺真起子
強烈だった。
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【最優秀新人賞】
■『愛のむきだし』:西島隆弘
初主演にして見事に大役をこなしました。
『愛のむきだし』は、作品賞・主演女優賞・助演女優賞・新人賞・監督賞と、
【伊藤Pの部屋】始まって以来の総ナメとなりました。
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【最優秀編集賞】
■『フィッシュストーリー』
バラバラな物語が見事に集約されていく編集が素晴らしい。
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【最優秀アクション賞】
■『ドロップ』
(C)2009「ドロップ」製作委員会
品川祐初演出ということで、「どうなん?」って思ってみたら、
意外や意外、80年代テイストぶりばりの喧嘩シーンをガッツリ見せてくれた。
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【最優秀ベストバウト賞】
■『ウルトラミラクルラブストーリー』
(C)2009「ウルトラミラクルラブストーリー」製作委員会
これは劇中での戦いではない。
こんなわけのわからん映画を撮った横浜聡子監督となんとか理解してやろうという伊藤Pとの戦いだ。
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【特別賞】
■『ゲキ×シネ 新感線☆RX「五右衛門ロック」』
映画でもない演劇でもない!ということで、特別賞。
怒涛の3時間。未知なる体験を堪能させて頂きました。
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【最優秀音楽映画賞賞】
■『ライブテープ』
前野健太がギターで弾き語りながら吉祥寺を練り歩く。
見慣れた街がステージと化すという画期的、且つ感動的な音楽映画。
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【最優秀取材賞】
■『南の島のフリムン』:ゴリ監督
ここ最近の取材の中でも会心の一撃だった。
取材する楽しさを改めて感じさせてもらえた取材でした。
2010年も素晴らしい作品に出会えると良いなぁ〜。