1/15より丸の内ルーブルほか全国にて 配給会社:ワーナー・ブラザース映画 (C) 2009 Warner Bros. Entertainment Inc. |
映画を知るまでは原作の存在すら認知しておらず、
絵本の表紙を見て、“あぁ本屋で見たことあるな”って。
原作に愛着はないし、
予告編では少年とかいじゅうたちが戯れているだけで、
なんだか内容がよく分からん感じだったんだけど、
監督はスパイク・ジョーンズだしと言うことで期待した。
ど頭、家で暴れる少年マックス。
演出にスパイク・ジョーンズのセンスを感じる。
友達たちと遊んでばかりのお姉ちゃんや、仕事と恋人に熱心な母親。
誰も相手にしてくれないマックスなりの寂しさと不満をぶちまけるまでは、
テンポも良いし、家族構成や環境を示しながらマックスの心境も分かる流れになっている。
“流石はスパイク・ジョーンズ!期待通り!”
と、なかなか好調な滑り出しだったんだが・・・。
マックスが家を飛び出し、船に乗って大海原へと旅立った末、
「かいじゅうたちのいるところ」に辿り着いてからが、
どうしようもないぐらい退屈で・・・
予告編で見たとおり、ただただかいじゅうたちと遊ぶだけで、
そこにワクワクするような物語を見出すことが出来なかった。
メインのかいじゅうとなるキャロルは、
かなりの気分屋で切れたり、悲しくなったりと情緒不安定。
こんなかいじゅうとは、あまりお友達になりたくはない。
そんなキャロルが、マックスの心情の具現化であることは理解出来た。
かいじゅうたちの感情に触れたマックスが、次第に成長していくことも判った。
要するに他人の振り見て我が振り直せってことなんだろうけど、
かいじゅうたちとマックスのやり取りは、
あまり面白いとは思えなかったし、マックスの成長の段階もあんまり納得出来なかった。
成長という部分では、キャロルも同様。
マックスと出会って何が変わったのだろうか?
とにかく「かいじゅうたちのいるところ」に着いて以降、ワクワクしない。
これが最大の欠点。
それまでの展開が嘘の様に、
まーたりしていて、何度かオチそうになった。
因みに右隣りで見ていた男性は、「かいじゅうたちのいるところ」に着いて早々、
終わりまでスリープ状態でした。
まぁ、左隣りのおばちゃんは、お別れのシーンで泣いてたし、
絶賛しているマスコミの方々もいらっしゃるので、
響く人には響くんでしょう。
個人的には、1億ドルの製作費をかけた割に、
スケール感があまり無いってのも手伝ってかなり不完全燃焼。
でも、原作の絵本を読めば少しは認識が変わるかも!
ということで、本屋でモーリス・センダックの原作を立ち読みした。
しかし、残念ながら原作からも何かを得ることは出来なった。
とはいっても、発行部数2,000万部を越える最高の絵本の一つであるわけで、
何かしら「深み」があるのでしょう。
ザッとページをめくって斜め読みしたから、何も感じ取ることが出来なかったのかな?
(まぁ、きっと童心を忘れたんだろうね)
ただ、かいじゅうたちとマックスのやり取りは、
映画化に際してかなり膨らませていると感じた。
その部分が自由で良いのなら、
マックスとかいじゅうたちが島を探索して、
様々な危機を乗り越え、お互いに成長していくみたいな方が、
娯楽になったような気がする。
で、なによりも残念なのが、
マックスを演じたマックス・レコード君の巨大化。
可愛いマックスくんが・・・
↓
なぁーぜぇー
少年なりの葛藤を表情豊かに演じていて可愛いなぁーと思っていたのだが、
この太りっぷりはいかがなものかと・・・
この来日記者会見の写真を見た時、同一人物だと思わんかった。
「誰?この小太りな少年は?」って・・・・