1/30より池袋シネマサンシャイン、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて 配給会社:プレシディオ (C)2009 Oren Peli d.b.a. Solana Films. |
今回はあえて感想的なことは書かず、資料元に事実関係のみに触れます。
何故なら、その方がこの作品のためになるから。
中身に関してはまた追って触れたいと思います。
本作の監督オーレン・ペリは、イスラエルで生まれ、
19才の時にアメリカに移住し、アニメとビデオのプログラム開発の仕事に携わる。
ペリには恋人(本作の共同製作者でもある)がいて、
身を固めるべく数多くの家を見て回り、ある一軒家に出会い即購入する。
そして、今までアパート住まいだったペリと恋人がその家で暮らしてみると、
家の軋みなど様々な音が鳴り響くことに気が付く。
そこから、一軒家に住む若いカップルが、
不可解な音と現象に悩まされるという本作のアイデアが生まれる。
ペリは早速カメラを購入し、キャストを決め、自宅で撮影を開始する。
撮影日数は7日間。
クルーはペリ監督以外誰もおらず、
キャストをカメラマン代わりにして、ポイント・オブ・ビューで撮影をした。
こうして平凡な一軒家で起こる怪現象を映像に収め、
検証しようとする若いカップルたちの姿を描いた
『パラノーマル・アクティビティ』(超常的な活動の意)が完成する。
まず、本作は2007年に映画祭で初上映された後、
2008年に開催されたユタ州のスラムダンス・フィルム・フェスティバルで、
世界各国の映画バイヤーたちの注目を集め驚異的なセールスを記録する。
その勢いは留まるところを知らず、
アメリカではドリームワークスが権利を獲得し、リメイク作品の製作に乗り出した。
しかし、作品を見たドリームワークスの共同会長のスティーヴン・シュナイダーと
スティーブン・スピルバーグが、「これ以上の作品を作ることは出来ない」と判断。
スピルバーグの指示でエンディングを追撮、変更し、
ほぼオリジナルバージョンに近い形での公開となった。
そして、2009年秋。
総製作費約135万円(カメラ代、出演者へのギャラ、食費、追加撮影など)で作られた本作は、
限定12館でレイト公開され、初登場48位でボックスオフィスにランクインする。
その後、口コミが広がり公開3週目には159館に拡大公開され、
週末だけで790万ドル(約7億1100万円)を稼ぎ、
北米において200館以下で上映された作品として歴代1位の成績を残す。
そして、公開5週目にして遂にボックスオフィス1位を獲得。
翌週には興収1億ドル(約90億円)を突破。
最終的には全米だけで1億700万ドル(約97億円)という数字を弾き出した。(2010/1/26現在)
更に全世界での興収は、2010年1月26日の時点での1億2300万ドル(約111億円)に登る。
しかも、オーレン・ペリ監督とプロデューサーのスティーヴン・シュナイダーに
インタビューした弊社スタッフに聞いたところ、
完成後、様々な仕掛けを施した『ブレアウィッチ・プロジェクト』とは違って、
特に大掛かりな宣伝もしておらず、ネットで評判が広まっていったとのこと。
もしもこのコメントが真実だとしたら、
何の仕掛けもなく、たった135万円で作った作品がミラクルヒットしたということか?
それだけ作品が魅力的だったということか?
果たして、その中身とは!?
上記、情報オンリーで見たくなった人は、
とりあえずこれ以上の情報を得ずに、劇場へ!
■『パラノーマル・アクティビティ』
※オーレン・ペリ監督&スティーヴン・シュナイダー(P) インタビュー テキスト
※【裏部屋】『パラノーマル・アクティビティ』ネタバレ編