3/13より新宿ピカデリーほか全国にて 配給会社:アスミック・エース エンタテインメント Photos:Patti Perret (C)2009 EUROPACORP |
交通事故で九死に一生を得た警察官のスティーヴンは、
「人生に嘘をつかず、好きなことをして生きること」を決意し、
妻子を捨てて詐欺師となる。
その後、保険金詐欺で投獄されたスティーヴンは、
刑務所で心優しいフィリップと出会い恋に落ちる。
刑務所を出た二人は一緒に暮らし始めるが、
スティーヴンはフィリップを幸せにしたい一心で、また詐欺を繰り返す。
成功したのも束の間、不正がばれて再びスティーヴンは投獄されてしまう。
IQ169の天才詐欺師が、愛する者のために人を騙しては逮捕され、
投獄と脱獄を繰り返す物語。
ポイントは実話であること。
スティーヴンが仕掛ける詐欺行為はいとも簡単に成功するし、脱獄の仕方も奇抜だ。
とても現実的とは思えないんだけど、実話なのである。
スティーヴンのやることなすことにイチイチ驚かされるが、
それは言ってしまえば、実話であることが頭にインプットされているからだ。
恐らく、この物語が完全なるフィクションだったら、面白さは激減していたと思う。
まさに「真実は小説よりも奇なり」だ。
そんな訳で、それなりに楽しく見ることが出来たんだけど、途中中弛みするし、
スティーヴンとフィリップはゲイなので、特に偏見を持ってはいないが、
二人の愛にそこまで感情移入出来なかった。
全体的にもコメディとシリアスの中間辺りを彷徨っている感じで、
中途半端な印象を持った。
振り切れていない分、オーバーアクトなジム・キャリーが浮きまくる。
そして、ジム・キャリーの大分後退した頭部が気になって気になって・・・。
元々キモ系な俳優だけど、大柄でソフトマッチョなハゲのゲイって役所は、
そのキモさに拍車をかけている。
あとちょっと何かがプラスされていたら、多分生理的に無理だったと思う。
対するユアン・マクレガーのはまりっぷりにはちょっと驚いたんだけど、
このフィリップってのがねぇ・・・。
スティーヴンがフィリップのためにもたらした超ウルトラ豪華なセレブライフに対して、フィリップは疑問を持つには持つが突き詰めない。
そして、スティーヴンが自分さえも騙していたと知り、激ギレして怒り出す。
だったら最初からテメーで働けよって。
他力本願のバカにしか見えなくて・・・。
で、バカと言えば詐欺の天才と言われているスティーヴンも、実はバカなんじゃないかと。
機転が利いて頭が良いのなら、別のことで活かせばいいのに・・・と思うこと数回。
結局、フィリップに嫌われ、離れ離れになってしまう。
後先考えない浅はかな行動を取るスティーヴンは、はっきり言ってバカだと思う。
ということで、バカ者同士のラブストーリーというところに着地致しましたとさ。