5/15より丸の内ピカデリーほか全国にて 配給会社:ワーナー・ブラザース映画 (C) 2009 EUROPACORP - M6 FILMS - GRIVE PRODUCTIONS - APIPOULAI PROD |
パリのエリート米大使館員のジェームズ・リースは、
CIAの捜査官という裏の顔があった。
まだ見習いの身であったリースだったが、
遂に上級レベルの任務を命じられる。
しかし、共に任務遂行のためにアメリカから送りこまれた相棒のワックスは、
推理力も腕力も一流だが、口より先に拳銃が出る超危険人物だった。
まるっきり正反対の二人が、犯罪組織のアジトを捜すべく、
パリの街を駆け巡るが・・・。
原案リュック・ベッソン、監督ピエール・モレル。
『TAXi』、『トランスポーター』コンビによるサスペンス・アクション。
90年代後半以降、監督作品や脚本を手掛けた作品で、
数々のポンコツか、まぁ、こんなもんか程度の映画を世に送り出してきたリュック・ベッソン。
『TAXi』も『トランスポーター』も嫌いじゃないが、
別にそれほど好きでもない。
そんな感じであまり期待できないコンビではありますが、
昨年公開された『96時間』は面白かったので、
ちょっと期待しながら見たんだけど、王道過ぎて普通な感じ。
見ている最中は楽しめるんだけど、
鑑賞後5分で中身を忘れてしまうニワトリムービーだ。
正直、3月半ばに見たんで、あんまり覚えてないんだよね・・・。
売りとなるアクション・シーンは派手そうに見えて、意外と淡白だったりする。
ジョン・トラボルタによる二丁拳銃シーンとかあんまり響かない。
なんでだろう?って思ったんだけど、結局意外性がないんだよね。
『96時間』は、リーアム・ニーソンのアクションが新鮮だった。
リュック・ベッソン印じゃないけど、
『ウォンテッド』のニ丁拳銃にときめいたのは、
優男のジェームズ・マカヴォイがやったからだ。
クライヴ・オーエン主演作『シューテム・アップ』のニ丁拳銃は、
馬鹿馬鹿しいほど劇画として振りきれていたから楽しかった。
でも『パリより愛をこめて』は・・・。
キャリアのあるトラボルタが、普通にアクションやってもねぇ・・・。
トラボルタ自身があんまりかっこよくないのも、
アクションが栄えない理由の一つかな。
なんか重いんだよね。
アクションに限らず、リュック・ベッソンにしては、
ハチャメチャ感があまりないんで、そこは買いではあるんだが、
それが全体的に地味な印象を与えてしまうという弊害を生んでしまっている。
またタイトルの『パリより愛をこめて』は、
007シリーズの『ロシアより愛を込めて』のオマージュで、
この他にも『ベスト・キッド』や『パルプ・フィクション』等、
映画の小ネタが劇中いくつか散りばめられているんだけど、心をくすぐられない。
どれもこれもあと一歩足らずで、何かに特化していないんだけど、
決してつまらないわけではない。
やっぱりこれがいつものリュック・ベッソン印なんだという結論に至る。