6/19よりシアターN渋谷ほか全国にて順次公開 配給会社:ショウゲート ©2009 THE WEINSTEIN COMPANY LLC.All Rights Reserved |
ジョン・カーペンターの名作をロブ・ゾンビが2007年にリメイクした『ハロウィン』の続編。
前作で殺人鬼マイケルを倒して生き残ったローリーの元に、
再びマイケルがやって来る・・・。
マイケルはモンスターでも地球外生命体でもない。
生身の人間だ。
一作目のラストで普通だったら死んでいるか、
重体級のダメージを負っているのにも関わらず、
その日のうちに元気に復活!
出た!ルールなきホラー映画!
これじゃ、ジェイソンと一緒じゃん。
それだけでもげんなりなのに、“ローリーが殺られる!”って瞬間に実は夢だったとか、
“ローリーが奇行に走った!”と思ったらやっぱり夢落ちだったりで、
更に興醒め。
マイケルの移動スピードも物理的にどうかと思ったし、
そもそもなんでローリーの居場所が分かるのだ?
で、決定的に最悪な事態が、映画本編とは関係ないところに潜んでいた。
それはマスコミ用資料(いわゆるプレス)にラストシーンの写真が掲載されていたこと。
一目でネタバレ。
いつもは鑑賞前にプレスなんてほとんど見ないんだけど、
パラパラってめくっただけで、その写真が目に付いてしまった。
その問題のラストシーンは、本編を見ると二つの解釈が出来ると思った。
そのうちの一つを推し進めるのならば、上記に挙げた様々な点との整合性は取れるね。
しかし、そんなラストにたどり着くまで、
マイケルによる殺戮が、次から次へと展開していく。
慣れって怖いもんで、マイケルが殺れば殺るほど、滑稽で笑ってしまう。
無防備な全裸の女性を鏡にバンバン打ち付けて殺したり、
立ちションしていた全く無関係な人を殺したりと、
殺す動機も目的も必然性もないから、もうただただ笑うだけ。
この映画に理屈を求める方が悪いんだろうけど、
これじゃ単なる殺害ショーじゃないか。
って、それで良いのか!?
追うマイケル、追われるローリーのチェイスもいまいち盛り上がらず、
前作ほどの緊迫感はなかった。
というかクライマックスがないじゃないか!
まぁ、昨年8月に全米で公開されてから、なかなか日本公開に至らず、
このままDVDストレートか!?という危惧があった中、
無事日本で劇場公開されるだけでも良しとするべかな。
そんな感じで、イマイチたぎるものがなかったんだけど、
やっぱりジョン・カーペンター作曲の「ハロウィン」のテーマは別だね。
あのメロディが流れると俄然燃える。
流れるのはエンディングだけど・・・。