6/12より全国にて 配給会社:東宝 (C)2010 映画「FLOWERS」製作委員会 |
昭和から平成まで、三代に渡って綴られる、
その時代時代の女性の生き様を描く。
蒼井優、鈴木京香、竹内結子、田中麗奈、仲間由紀恵、広末涼子、
資生堂のシャンプーTSUBAKIのTVCMに出演していた女優たちをそのまま起用しており、
“どーせ企画映画でしょ?”ってな感じで穿っちゃって、
中身的にはまるで期待していなかった。
が、意外や意外、結構シリアスで、しっかりした作りになっており、
なかなか侮れない作品に仕上がっていた。
製作陣は“日本の女性を応戦する”という思いを込めて作ったようだが、
男の琴線に触れるところもチョイチョイあって、
不覚にも涙が頬を伝っちまった。
男なんで、塩見三省と平田満の父親像に共感するのは自分でも納得なんだけど、
鈴木京香と広末涼子の姉妹愛にも感動してしまった。
ベタなのも分かっているし、スマート過ぎて出来すぎ君な作りでなのも理解している。
それでも泣けた。
近くで見ていた女性は別のシーンで泣いていたようだし、
東宝の宣伝担当の方は仲間由紀恵のパートで号泣したと言っていたので、
見る人によって様々な刺さる場所が違うのでしょう。
作品の構成上、
■蒼井優
■竹内結子&田中麗奈
■仲間由紀恵
■鈴木京香&広末涼子
といった感じそれぞれパートが分かれており、
女優さんたちが全員同じシーンに収まることはない。
そこがちょっと残念に思ったけど、
やはり常にスクリーンに綺麗な女優さんたちが映し出されているのは嬉しい限り。
またそれぞれ時代ごとに違った映像処理が施されている。
特に昭和初期から60年代は印象的だ。
本作の制作プロダクションは『ALWAYS 三丁目の夕日』を手掛けたROBOTなので、
この辺の時代観の再現はお手の物。
ちょっとやり過ぎと感じる人もいるかもしれないが、
その時代の雰囲気というか、思い描くイメージに合っていて良かったと思う。
個人的にはセピアカラーの仲間由紀恵のパート(1977年)と、
自分の年少期がガッチリ合致しており、
その空気感にとてつもない懐かしさを感じてしまった。
大人になってから、見た昔の写真と同じ色だった。
昭和49年生まれの男がノスタルジックになるように、
世代によって、各々がそれぞれの郷愁を感じるに違いない。