7/10よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国にて 配給会社:20世紀フォックス (c)2010 TWENTIETH CENTURY FOX |
1987年アーノルド・シュワルツェネッガー主演で
大ヒットを飛ばしたSFアクション『プレデター』。
グアテマラの密林に要人救出に向かった特殊部隊が、
謎の地球外生命体と遭遇し、壮絶なバトルを繰り広げる。
当時、映画小僧だった伊藤Pは、
「週刊少年ジャンプ」で年に数回しかやらない早朝試写会に応募&当選し、
朝の7時から有楽町マリオンの日本劇場(現:TOHOシネマズ日劇)で、
この『プレデター』を見た。
風景と一体化しカメレオンのように姿をくらまし、
鋭利な刃物をふりかざし、レーザービームを放つ異星人はかなり新鮮だった。
マスクを取ってグロい素顔を晒した瞬間の嫌悪感、
そして、そんな強くて気持ちの悪いエイリアンと素手で戦ちゃうシュワちゃんに、
朝から度肝を抜かれた。
今から23年も前の出来事・・・時が経つのは早いですな〜。
さてこの『プレデター』ですが、
めちゃめちゃ好きかと言うとそうでもないが、
我々の世代の映画ファンにとっては、忘れられない一本であることは間違いない。
その後もプレデターが近未来の都会に現れる『プレデター2』、
なんとあのエイリアンと戦う『エイリアンVS.プレデター』、
その続編の『AVP2 エイリアンズ VS. プレデター』が製作され、
プレデターは度々スクリーンで暴れて、映画界で延命し続けている。
そして、そのプレデターが再びロバート・ロドリゲスの手によって登場!
軍人、傭兵、スナイパー、ヤクザ、極悪人など、
屈強な男女8人が集められた謎の惑星。
そこはプレデターの狩場だった。
人間対プレデターの壮絶な戦いが幕を開ける!
ストーリーを読めば分かるとおり、本作はリメイクではなく、
プレデターのキャラクターを活かしたロバート・ロドリゲスによるオリジナル・ストーリー。
プレデターにとって、初の地球以外での戦いとなる。
つまり今まではアウェイだったが、完全ホームだ。
ということで、絶対的にプレデター有利の戦場で、
いかに人間たちがプレデターと戦うかが最大の注目点なんだが、
どーもね・・・
やみくもに銃を乱射しているだけなんだよね。
人間たちは寄せ集めだからチームプレイは難しいのかもしれないけど、
それぞれのキャラクターが連携することがあまりなく、
戦術という点ではあまり楽しめなかった。
最後の方でやっと頭を使った戦いを見せるが、
それもスタンドプレイだしね。
せっかく個性的なメンバーが揃っているだから、
それぞれの特徴を活かして、
もっとドラマチックな戦いを見せることできたんじゃないの〜なんて思ったりして。
そうすれば、人間ドラマの方も必然的に盛り上がってくるはずだし。
こう思うと『七人の侍』や『エイリアン2』って、
本当に人間関係のドラマの作り方が上手いんだなぁ〜。
そんな感じではありますが、
アクションで特に気になるところもないし、
話の整合性も取れてはいるので、手堅くまとまってはいる。
逆に手堅い分、もっと遊べば良いのにとも思った。
日本刀を手にした日本人ヤクザのハンゾーが、
プレデターとタイマンはるシーンがあり、そこだけちょっと異質。
『キル・ビル』で日本刀アクションを決めたクエンティン・タランティーノを
ロドリゲスが意識してるんじゃないの?と勘繰りたくなるんだけど、
これぐらいしかロドリゲスぽい洒落がない。
ロドリゲス作品常連のダニー・トレホも大した見せ場もないままあっさりとご臨終。
一番右がダニー・トレホ。「MACHETE」では主役だよぉ。
首チョンパとか腕切断とかもプレデター側にはあるが、人間側はない。
ロドリゲスにしては大人しいなぁ〜って思いながらエンドロールに突入したんだが、
なんとエンドロールのしょっぱなにバーンと出た監督の名前は、
ロバート・ロドリゲスではなかった!
ロドリゲスは製作だけだったのね・・・知らなかった・・・。
ずっとロドリゲス監督作品だと思いながら見ておりました。
最後の最後に大衝撃。
やられた・・・。
※過去のシリーズを見なくても、特に問題なく見ることが出来ますが、
プレデターがどんな能力を持っているかを知るために、
第一作目の『プレデター』ぐらいは見ておいた方が良いとは思います。