8/20よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国にて 配給会社:20世紀フォックス (C)2010 TWENTIETH CENTURY FOX |
80年代に絶大なる人気を誇り、
ここ日本でも多くのファンを獲得したテレビシリーズ「特攻野郎Aチーム」の劇場版。
言われなき罪でお尋ね者となったアメリカ特殊部隊の4人が結成した〈Aチーム〉。
チームの要で奇抜な作戦を画策するハンニバル。
顔と口先を武器にあらゆる物資を調達するフェイス。
高度な運転テクニックと怪力を擁するメカニック担当のB.A.。
奇人変人のパイロット、マードック。
この個性豊かな4人が、悪党どもを始末する痛快アクションで、
劇場版は、そんなAチームの結成秘話と巨大組織との一大バトルを描いている。
ハンニバルを演じるのは、
『96時間』で意外なアクション・センスを披露したリーアム・ニーソン。
まだアクション2本目なのにも関わらず、すっかりアクションが板についている。
フェイス役にはブラッドリー・クーパー。
日本では『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』で注目される以前は、
レニー・ゼルウィガーの彼氏として知られていたイケメン俳優で、
本作でも色男ぶりを発揮している。
B.A.に扮するのは、総合格闘家として日本でも知名度のあるクイントン・"ランペイジ"・ジャクソン。
PRIDEやUFCでの戦い同様、タフなアクションをこなしている。
マードックには『第9地区』の熱演が記憶に新しいシャルト・コプリー。
『第9地区』とは打って変わって、破滅的な人格のマードックを嬉々として演じている。
この4人がひとつのチームとなり、次々と襲い掛かる困難を乗り越え、
事件を解決していくという設定はテレビシリーズと一緒。
なんて書いておきながら、実はテレビシリーズをほとんど見ておらず、
それぞれのキャラクター設定も今回、映画を見て初めて知った。
80年代といえば、多くの映画やドラマを浴びるように見た時期だったが、
何故か「特攻野郎Aチーム」は興味の対象外だった。
アホ見たいに見ていた淀川長治先生の「日曜洋画劇場」で、
定期的にスペシャル版が放送されたり、
土曜日の午後にテレビシリーズがやっていたのにも関わらずだ。
「ナイトライダー」、「エアウルフ」、「V」とかは見ていたんだが・・・。
しかしながら、ドラマの映画化とかは、
思い入れが鑑賞の際に邪魔になる可能がある。
今回のようにテレビシリーズとキャストが違う場合は、特にそうだ。
「オリジナルと違う!」ってね。
で、まっさらな気持ちだったからか、
今回の劇場版、めちゃめちゃ面白く鑑賞できました。
比較的アクション映画は厳しい目で見てしまうのだが、
ここまでメチャクチャでバカげた内容なら、割切って見ちゃうよ。
細かいツッコミが無意味なぐらいバカバカしい。
潔いね。
現代的なCGを取り入れつつ、
80年代テイストのリアルなアクションにこだわっている点も好感が持てた。
アクション映画における暴力描写は、
技術の向上と時代の流れから、より過激になり、
ここ日本ではほとんどの作品が、PG12以上のレイティングを受けるようになった。
しかし、『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』は、
直接的な残酷描写はあまりなく、レイティングもついていない。
今では当たり前になったリアルなバイオレンス描写がなくても、
十分に楽しめるアクション映画ってのは今の時代レアかもしれない。
ちょっと子供が見るにはストーリーが複雑かもしれないけど、
見た目が派手だから、
見ているだけでも面白がるだろうし、
久しぶりに万人向けのアクション映画の登場だ。
ただ、あくまでもテレビシリーズを見ていなかった者の意見なので、
テレビシリーズのファンが、どのように本作を受け入れるのかは分りませんが・・・。
【余談】
コチラの写真は、ちょっと前までメイン写真として使用していたもの。
で、コッチが現在のメイン写真。
後から爆発の炎を入れたようです。
炎がバックにあった方が、当然派手に見える。
宣伝会議で、
「なんかさぁ〜、このメイン地味じゃない?
夏の最後を飾る娯楽作なんだから、もっとパッ〜!といこうよ!!」
ってことで、炎を追加したのかなぁ。
メイン写真は、
写真で映画のイメージを伝える大切な宣材(宣伝材料)。
メイン写真だけでも、配給さんの細かい努力と計算が窺い知れます。
【追記】
炎入りの写真は、アメリカ本社から使うなと言われ、
仕方なく炎抜きの写真を使用していたが、
結局、炎入りの写真が使用OKになったそうで、
上記のような宣伝会議はなされてないそーな。