発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント (C)2010 WOWOW |
世界的食糧危機が発生する中、
通常の4倍のスピードで成長する遺伝子組換えトウモロコシの開発に成功したことから、
農学者・鈴木護は、その利権を巡り、
政府やファンド会社の欲望と陰謀に巻き込まれていく・・・。
2008年4月からWOWOWで放送されている連続ドラマ枠W。
その第一作目として放送され、
第1回東京ドラマアウォード・グランプリを受賞するなど、
高い評価を受けた「パンドラ」。
本作はその第二弾になるが、続編ではなく全く別物。
タイトルとなる「パンドラ」とは、
ギリシア神話に登場する人類の災いとして地上に送り込まれた美しい女性の名前。
「パンドラ」シリーズには、このパンドラに等しいようなアイテムが登場し、
それがシリーズの共通のテーマとなっている。
第一作目がガンの特効薬、第二作目が奇跡の穀物だ。
普段、あまりテレビの連続ドラマをみることはないんだけど、
WOWOW製作の単発ドラマは、その出来の良さから数作品が劇場公開されているし、
連続ドラマも巷で好評を博しているので、
この機会に見てみることに。
見始めると流石はWOWOW、
開始10分後にはその世界観にもう引きずり込まれてしまった。
鈴木が開発した“GOD CORN”によって、
様々な人間が暗躍する。
その利権争いは、それほど新鮮とは思わないし、
政府とキラーズ社と鈴木という三者間での争いがほとんどで、
意外と関わる人たちが少なかったりするんだが、
見ていて飽きることはない。
つまらないドラマだと次回を見るのが、億劫になったりするけど、
本作に限ってはそういう気持ちは少しも芽生えず、
全7話を順調に消化することが出来た。
連続ドラマを完全に見切ったのはいつ以来のことか・・・。
ドラマ全話鑑賞という自分の中では“プチ偉業”を成し遂げられたのは、
全7話という程よい話数だったからというのもあるが、
出演者たちが豪華なうえ、安心して見ていられる技量を持っていたからだと思う。
佐藤浩市、鈴木京香、勝村政信、山本耕史、水川あさみ、
北村有起哉、余貴美子、宅麻伸、温水洋一などなど。
、
これら実力派俳優たちが、説得力のある演技を披露し、
作品全体に重みと締まりを与えている。
鈴木京香演じる女刑事・八木沢周子のドラマ上の役割が、
あまり機能しているようには思えなかったのが残念だけど、
それを差っ引いても見応えありだった。
あと、飢餓への関心が必然的に高まる。
日本の自給自足率は平成21年度で40%。
穀物自給率に関しては28%で、177ヵ国中124番目。
(トップはアルゼンチンの306%)
もしもこのドラマのように、
世界規模の飢餓が発生し、日本に穀物が輸入されなくなると・・・。
地球の環境が目覚しい勢いで変化しているのは明白であり、
飢餓が発生する可能性は有りうると思う。
そうなったら、日本人は日本で生きていけるのかな?
そんな心配が脳裏によぎる。
派手さはないけど、いろいろと考えさせられる。
そんな大人の鑑賞に堪えうる骨太な社会派サスペンスでした。
しかし、なんですね、
ドラマのレビューは初めて書きますが、
結構、難しいですね。
各話ごとにネタバレになりかねないので、
具体的なシーンとか、どこまで突っ込んで書いていいのか分らなくなる。
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