10/16より丸の内ピカデリー1ほか全国にて 配給会社:松竹 (C) 2010 ALTA VISTA PRODUCTIONS, INC |
自らを消耗品(エクスペンダブル)と名乗る精鋭傭兵部隊の活躍を描いたアクション映画。
何がスゴイってキャストがスゴイよ。
シルベスター・スタローン
ジェイソン・ステイサム
ジェット・リー
ドルフ・ラングレン
ミッキー・ローク
といったオッサン・アクション俳優に加え、
(ミッキー・ロークをアクション俳優と呼ぶのはちょっと苦しいが・・・)
総合格闘技UFCのチャンピオン、ランディ・クートゥア
WWEで活躍していたプロレスラー、スティーヴ・オースティン
元NFLで俳優に転進したテリー・クルーズ
という本物のアスリートが登場。
プラス、
我が愛するリングス、プライドで活躍していたアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、
アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ兄弟もチョイ役で出ている。
後ろのボケボケに写っている兵士がノゲイラ兄
さらにさらに、悪役として、
Mr.悪人面、米版小沢仁志のエリック・ロバーツ(ジュリア・ロバーツのお兄ちゃん)
『シティーハンター』(93)でジャッキーと戦った元キックボクサーのゲイリー・ダニエルズまで出演。
一番左がゲイリー・ダニエルズ
で、もってしてアーノルド・シュワルツェネッガーに、ブルース・ウィリスですよ。
「最高のアクション映画を作るぜぇ!」って、
シルベスター・スタローンが立ち上がり、
これだけのメンバーが集まった。
『ロッキー4/炎の友情』(85)でこぶしを合わせた、
ロッキー(スライ)とドラコ(ラングレン)の再共演なんて超粋な計らいだ。
『追撃者』(00)で既に共演済みだが、
共に過酷なハリウッドで浮き沈みを味わって来た、
スライとミッキー・ロークの対峙は、2人の過去10年間を振り返っただけでも感動的だ。
そして、アクション映画小僧だった身としては、
スライとジェット・リー(リー・リン・チェイ)が共演する日が来るとは、
夢にも思わなかったよ。
そのジェット・リーとポンコツアクション『ローグ・アサシン』で共演したジェイソン・ステイサムは、
世代としては一回り若いから、あまり感慨深いものはないが、
間違いなく今のアクション映画を担っている俳優なので、
本作への参加は純粋に嬉しい。
シュワちゃんとウィリスはゲストなので、全く活躍しないが、
スライ、シュワ、ウィリスの3人がワンカットに納まっているだけで、
もう十分だよ。
スライは、ウェズリー・スナイプスとスティーヴン・セガールにも声を掛けたが、
2人とも脱税とか裁判沙汰とかで、出演が叶わなかったらしい。
もう一人、ジャン=クロード・ヴァン・ダムにオファーしたかどうかは知らないが、
ウェズリー、セガール、ヴァン・ダムがいなくても、
上記メンバーが揃っていれば、大満足だ。
スライ万歳!!
そのスライは、脚本も手掛けている。
物語は超シンプル。
観客がアクションを満喫出来るように、超シンプルにしたのか、
単純な脚本しか書けなかったのかは分りませんが、
スライの書く脚本は、やっぱり浪花節。
義理と人情テンコ盛り。
クゥ〜、本人はカッコイイと思っているに違いないダサいセリフもあいまって、
心に染み入るねぇ〜。
スライ主演のアクション映画のほとんど全てを見てきたんで、
このスライならではのベタさが、自然と体に馴染むんだよねぇ〜。
正直、ウリであるアクションの演出はかなり雑だと思う。
カット割りは早いし、登場人物の位置関係の説明が不十分で、
何が何だか分らないうちに戦いが終わっているシーンもある。
時たま『ランボー/最後の戦場』で多用していた人体粉砕ショットをインサートしちゃって、
「オコチャマお断り」になってしまっている。
(日本はR15+指定)
でも良いんだ。
いつもはアクション映画を多くの子供たちに見てもらいたいと思っているが、
『エクペンダブルズ』に限っては、
スライやジェット・リー、ミッキー・ロークらと共に、
時代を歩んできた大人たちこそが、本作の本当の価値を理解してくれると思うのだ。
四の五の言わずに、頭空っぽにして、
老いてもまだまだ元気一杯に肉弾戦を繰り広げる、
超ウルトラスーパー豪華なムサイオッサンたちの勇姿を楽しむべき映画だ。
そして、エクスペンダブルズの面々が、
いつもの溜まり場で一堂に会するシーンで感涙するべし!!
もうゲップが出るぐらいお腹一杯。
<誰か教えて!のコーナー>
本作は男っぺ〜映画だから、男っぺ〜オヤジ・ロックがガンガン流れる。
そもそもスライとロックは、何かと縁がある。
『ロッキー3』の主題歌「アイ・オブ・ザ・タイガー」を手掛けたサバイバーは、
この1曲で知名度を上げたし、
『コブラ』のエンドロールで流れる
ジョン・キャファティ&ビーバー・ブラウン・バンドの「ボイス・オブ・アメリカンズ・サンズ」も、
ご機嫌なナンバーでかなりカッコイイ。
一番メジャーどころで言うと、
『オーバー・ザ・トップ』だろう。
主題歌の「ウィナー・テイクス・イット・オール」は、
サミー・ヘイガーwithエドワード・ヴァン・ヘイレンだ。
『ロッキー4/炎の友情』に至っては、サバイバー、ジョン・キャファティーも参加し、サントラ全部がロックだ。
(まぁ、キング・オブ・ソウルのジェームズ・ブラウンの曲も収録しておりますが・・・)
そんなわけで、かなりロック通なスライなわけですが、
なんと『エクスペンダブルズ』では、スライ自身が選曲しているというではないか!
楽曲使用料が安いからか、よく映画に使われるマウンテンやCCRの定番曲が、
ロック好きのオイラのハートを更に熱くする。
で、とどめはエンドロールに流れるシン・リジィの「ボーイズ・アー・バック・イン・タウン」!
数多存在するハードロック・バンドの中でも、
かなり好きなシン・リジィの代表曲にして、
長きに渡るロックの歴史の中で、燦然と輝く名曲中の名曲だ。
ジャァ〜ン(オープンコードAのシラタマ)
トゥ(続く食い気味の単音フレーズ)
デケデケデンデデーン(単音)
デェーン、デェーン(5度コード)
というオープン・コード、単音、5度コードを組み合わせた名リフ。
(文字じゃわからねぇー!!って)
素敵なコード進行のAメロ。
これぞシンリジィ!のツイン・ギターによるハーモニー。
何度聴いてもゾクゾクするぜ!
「ヤツらは町へ!」って、
曲のタイトルと映画の中身と出ている役者が見事にリンクする。
「なんて素晴らしい選曲なのだろう」と感動しながら劇場で聴いていたのだが、
エンドロールでかかっている「ボーイズ・アー・バック・イン・タウン」が、
この曲が収録されているアルバム「脱獄(Jailbreak)」とはバージョンが違うことに気が付いた。
アルバム版は最後フェイド・アウトで終わるのだが、
『エクスペンダブルズ』版は、フェイド・アウトではない。
曲の最後の方で繰り広げられるツイン・ギターによるハーモニー・リフも、
スタジオ版とはフレーズが若干違う。
「ライブ盤?」とも思ったが、『エクスペンダブルズ』版には歓声等は入っていない。
歓声を消した可能性もあるので、
鑑賞後、電車の中で「ライヴ・アンド・デンジャラス(Live and Dangerous)」を聴いたが、
これでもない。
となると、
「ラスト・ライヴ(Life)」、
「BBCラジオ・ワン・ライブ(BBC Radio One Live In Concert)」に収録されているバージョンの歓声を消して使っているのか?
2枚ともCD持っているので、確認しようと思えば出来るのだが、
ついつい忘れちまって・・・。
そうこうするうちに、『エクスペンダブルズ』版がどんなのだったかも忘れちまって・・・。
ということで、
『エクスペンダブルズ』のエンドロールにかかる、
シン・リジィの「ボーイズ・アー・バック・イン・タウン」が、
どのアルバムに収録されているバージョンなのか分る方、教えてください!!
因みに『エクスペンダブルズ』版、超カッコイイです。
コメント (1)
伊藤一之さん、はじめまして。突然の紹介で失礼します。
ジェット・リーがアクションを封印して自閉症の息子との情愛を演じる映画「海洋天堂」(原題)が今年中国・香港・台湾などで公開されたのをご存じでしょうか。
ジェット・リーは脚本に感動し、ほぼノーギャラでこの映画への出演を決めたそうです。
この映画の音楽担当は、久石譲さんです。医学監修には日本人も関わっているそうです。
しかし、この映画は娯楽作ではないので興行的に不安があるのか、日本での公開はまだ決まっていません。
そこで、この映画の日本公開を目指して『ジェット・リーの「海洋天堂」を日本で観たい!』という活動を以下URLのサイトで行っていて、ネットで賛同メッセージを募っているそうです。
http://oceanheaven.amaterasuan.com/
もしよろしければ、ご協力お願いいたします。
(注…私はこの日本公開活動の運営者ではありません)
映画「海洋天堂」のストーリーです
水族館に勤める王心誠(ジェット・リー)は、妻を亡くして以来、自閉症の息子の大福を男手ひとつで育ててきました。
大福は海で泳いだり、水中の生物と触れ合うのが好きでした。
大福が22歳になり、心誠は将来の息子の自立について考えていました。
そんな中、心誠が末期がんに侵されていることがわかり…
予告編動画(英語字幕付き)
http://www.youtube.com/watch?v=F6MGxP2_oi8
投稿者: まっぴ | 2010年10月16日 08:33