2011年01月14日更新

#549 『僕が結婚を決めたワケ』


僕が結婚を決めたワケ

『僕が結婚を決めたワケ』


1/14よりTOHOシネマズ有楽座ほかにて
配給会社:東宝東和
(C)2010 Universal Pictures. ALL RIGHTS RESERVED.




シカゴで自動車の開発業社を営んでいるロニーと大学時代からの親友ニックは、
大手自動車メーカーに新しい自動車の開発をプレゼンし、
試作品を作るところまで漕ぎ着ける。


恋人のベスとそろそろ結婚を考えなくはいけないロニーとって、
今回の仕事はなんとしてでも成功させる必要があった。


プロポーズの場所を物色中のロニーは、
たまたまニックの妻ジェニーヴァの浮気現場を目撃してしまう。


親友だからこそ、ニックに事実を伝えようとするが、
車の開発が思うようにいかず、プレッシャーに押し潰されそうなニックを見て、
結局、打ち明けられないでいた。


なんとか解決の糸口を見つけようとするロニーだが、
やればやるほど事態は悪い方へと向かっていく・・・。


『ダ・ヴィンチ・コード』や『天使と悪魔』など、
大作を監督することが多いロン・ハワードだが、
珍しくコメディタッチの人間ドラマに挑戦。


しかしながら、慣れない分野だからか、
ちょっとまとまりに欠けた作品になってしまった。


この手の題材だったら、
ロブ・ライナーとか、ジェームズ・L・ブルックスの方が、しっくりくるかな。


まず、ヴィンス・ボーン演じるロニーが、
あまり魅力的じゃないのが痛い。


見た目も腹が出ていて野暮ったいし、ノリも発言も微妙。


オマケにジェニーヴァの浮気を知ってから取る行動は、
奇行に近くてあまり感心しなかった。
親友のためとはいえ、やり過ぎで悪趣味だし、犯罪に近いことまでする。


ニックのキャラは悪くはないんだけど、
演じるケヴィン・ジェームズは、アメリカでは人気があるらしいが、
ズングリムックリで、何故この役にキャスティングされたのか・・・。


40歳のノッポとデブのオッサンたちのやり取りはちょっと寒いし、
浮気騒動も大人気ない。


ロニーは他人の夫婦の問題に介入したり、
「全てを明らかにすることで、信頼を得られる」
なんて綺麗ごとをいけしゃあしゃあと言ったりする。


いい年こいて、レベルが低いぞ。


僕が結婚を決めたワケ


てな感じで男優陣+主人公のキャラがイマイチなんだが、
逆に女優+キャラは良かった。


ロニーの彼女ベスを演じたのはジェニファー・コネリー。
やはり綺麗だ。
聡明で頭がよいベスのイメージにぴったり。


もう一人、ロニーの奥さんジェニーヴァ役のウィノナ・ライダーは、
肝が座ったというか、貫禄が出てきたというか、なんか凄味があった。


強かで、ふてぶてしくて、孤独ゆえに浮気に走るジェニーヴァ。
ウィノナにぴったりな役だと思ってしまった。
ほら、万引きとか色々あったからね・・・。


ウィノナもジェニファーも、自分が中坊だったころはアイドル的な存在だった。
2人とも相当可愛いくて、よく「ロードショー」のグラビアを穴が開くほど眺めた。


ウィノナはプライベートでヘマをしてしまったし、
ジェニファーも90年代は作品に恵まれなかった。


色々ありながらも、未だに活躍してくれるのは本当に嬉しいな。


ジェニファーはもう復活してから大分経ち、
ある程度地位を確立した感があるので、
特にウィノナの方に頑張ってもらいたい。
元々演技力には定評があったしね。


そんなこんなで、女優陣が良かった分、
より男優たちの魅力の無さが、惜しまれる・・・。


因みに、先日、アメリカ某サイトで、
「2011年公開作品の中で最もミスマッチなカップルになりそうなトップ5」が発表された。


男性が選んだベスト5の4位に、
本作のケヴィン・ジェームズとウィノナ・ライダーが選ばれている。


さらに女性が選んだベスト5の3位にケヴィンとウィノナ、
5位にヴィンス・ボーンとジェニファー・コネリーが選ばれている。


まぁ、選ばれても仕方ないかなって・・・。


でも、決してつまらないわけではないんだよね。
ちょいちょい笑えたし、
ラスト近くにはちょっとホロリとしたシーンもあった。
(このシーンのジェニファーの笑顔がたまらん)


強くオススメするわけでもなく、かといって見ない方が良いというわけでもない。


まぁ、時間に余裕があれば、という感じの作品でしょうか。


でも、入口間違えないで下さいね。
邦題がロマンチック・コメディぽいけど、全くロマンチックじゃないから。


僕が結婚を決めたワケ

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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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