1/14よりTOHOシネマズ有楽座ほかにて 配給会社:東宝東和 (C)2010 Universal Pictures. ALL RIGHTS RESERVED. |
シカゴで自動車の開発業社を営んでいるロニーと大学時代からの親友ニックは、
大手自動車メーカーに新しい自動車の開発をプレゼンし、
試作品を作るところまで漕ぎ着ける。
恋人のベスとそろそろ結婚を考えなくはいけないロニーとって、
今回の仕事はなんとしてでも成功させる必要があった。
プロポーズの場所を物色中のロニーは、
たまたまニックの妻ジェニーヴァの浮気現場を目撃してしまう。
親友だからこそ、ニックに事実を伝えようとするが、
車の開発が思うようにいかず、プレッシャーに押し潰されそうなニックを見て、
結局、打ち明けられないでいた。
なんとか解決の糸口を見つけようとするロニーだが、
やればやるほど事態は悪い方へと向かっていく・・・。
『ダ・ヴィンチ・コード』や『天使と悪魔』など、
大作を監督することが多いロン・ハワードだが、
珍しくコメディタッチの人間ドラマに挑戦。
しかしながら、慣れない分野だからか、
ちょっとまとまりに欠けた作品になってしまった。
この手の題材だったら、
ロブ・ライナーとか、ジェームズ・L・ブルックスの方が、しっくりくるかな。
まず、ヴィンス・ボーン演じるロニーが、
あまり魅力的じゃないのが痛い。
見た目も腹が出ていて野暮ったいし、ノリも発言も微妙。
オマケにジェニーヴァの浮気を知ってから取る行動は、
奇行に近くてあまり感心しなかった。
親友のためとはいえ、やり過ぎで悪趣味だし、犯罪に近いことまでする。
ニックのキャラは悪くはないんだけど、
演じるケヴィン・ジェームズは、アメリカでは人気があるらしいが、
ズングリムックリで、何故この役にキャスティングされたのか・・・。
40歳のノッポとデブのオッサンたちのやり取りはちょっと寒いし、
浮気騒動も大人気ない。
ロニーは他人の夫婦の問題に介入したり、
「全てを明らかにすることで、信頼を得られる」
なんて綺麗ごとをいけしゃあしゃあと言ったりする。
いい年こいて、レベルが低いぞ。
てな感じで男優陣+主人公のキャラがイマイチなんだが、
逆に女優+キャラは良かった。
ロニーの彼女ベスを演じたのはジェニファー・コネリー。
やはり綺麗だ。
聡明で頭がよいベスのイメージにぴったり。
もう一人、ロニーの奥さんジェニーヴァ役のウィノナ・ライダーは、
肝が座ったというか、貫禄が出てきたというか、なんか凄味があった。
強かで、ふてぶてしくて、孤独ゆえに浮気に走るジェニーヴァ。
ウィノナにぴったりな役だと思ってしまった。
ほら、万引きとか色々あったからね・・・。
ウィノナもジェニファーも、自分が中坊だったころはアイドル的な存在だった。
2人とも相当可愛いくて、よく「ロードショー」のグラビアを穴が開くほど眺めた。
ウィノナはプライベートでヘマをしてしまったし、
ジェニファーも90年代は作品に恵まれなかった。
色々ありながらも、未だに活躍してくれるのは本当に嬉しいな。
ジェニファーはもう復活してから大分経ち、
ある程度地位を確立した感があるので、
特にウィノナの方に頑張ってもらいたい。
元々演技力には定評があったしね。
そんなこんなで、女優陣が良かった分、
より男優たちの魅力の無さが、惜しまれる・・・。
因みに、先日、アメリカ某サイトで、
「2011年公開作品の中で最もミスマッチなカップルになりそうなトップ5」が発表された。
男性が選んだベスト5の4位に、
本作のケヴィン・ジェームズとウィノナ・ライダーが選ばれている。
さらに女性が選んだベスト5の3位にケヴィンとウィノナ、
5位にヴィンス・ボーンとジェニファー・コネリーが選ばれている。
まぁ、選ばれても仕方ないかなって・・・。
でも、決してつまらないわけではないんだよね。
ちょいちょい笑えたし、
ラスト近くにはちょっとホロリとしたシーンもあった。
(このシーンのジェニファーの笑顔がたまらん)
強くオススメするわけでもなく、かといって見ない方が良いというわけでもない。
まぁ、時間に余裕があれば、という感じの作品でしょうか。
でも、入口間違えないで下さいね。
邦題がロマンチック・コメディぽいけど、全くロマンチックじゃないから。