2011年6月18日より新宿ピカデリーほか全国にて 配給:プレシディオ (C)2009 ALL RIGHTS RESERVED. |
どこかの町の屋敷の地下で秘密裏に行われている金持ちたちの娯楽。
それは17人のプレイヤーで行われる集団ロシアン・ルーレット。
進行係の指示に従い、1人1発ずつ、弾倉に弾を込めた17人の男たちが円になる。
前の男の後頭部に銃口を突きつけ、合図と共に一斉に引き金を引く。
最後まで生き残った者には100万ドルの賞金が与えられる。
そして、勝者に賭けた金持ちも大金を手にする。
2005年に製作され、2007年に日本公開でも公開されたフランス、グルジア合作『13/ザメッティ』を、
ゲラ・バブルアニ監督自らが、ハリウッドでリメイク。
貧しい青年ヴィンスを中心に、
こんな恐ろしいゲームに参加することになってしまった男たちの姿を描くクライム・サスペンス。
死の回避方法が「運」しかないこのゲームに、
もしも参加する羽目になったら?
そりゃ嫌に決まっている。
引き金を引くのも嫌だし、
頭を打ち抜かれるのも嫌だ。
心身ともにボロボロになるに違いない。
極限状態に置かれたプレイヤーたちの気持ちが判るので、
ゲームを見ているこちらもヘロヘロになる。
『ホステル』、『96時間』のように、
金持ちたちの道楽というのも腹立たしい。
僕が主役なのに、写真はサブカット(涙)。銃を突きつけているのはベオウルフ。
しかしながら、サム・ライリー演じるヴィンスのメインストーリーは良いとして、
無理矢理連れて来られた囚人パトリックのエピソードとか、
ちょっと物足りない。
せっかくミッキー・ロークという個性豊かな俳優をゲットしたんだから、
中途半端にしないで、ガッツリ絡ませて欲しかった。
もう一人のスター俳優ジェイソン・ステイサムが演じた、
兄をゲームに参加させ、自分は賭ける側に回るジャスパーのパートも、
もう少しといった感じ。
三つ巴の死闘とかになったら、
もっと燃えたのになぁ〜。
ちょっと食い足りない部分もありますが、
判りやすい物語で、その進行もスムーズだし、
ゲームに突入後は、スリルの連続なので、
97分間一気に見せてはくれる。
ド、ドン・フライが出ていた!この写真を見るまで気がつかなかった!
演出は、良くも悪くも正攻法。
奇をてらうよりも、オーソドックスな作りが、妙に懐かしかったりもする。
男臭いキャスティング、ざらついた映像、暴力的な演出、
判りやすいオチ。
昔だったらウォルター・ヒルとかが撮りそうな作品だ。
こういうテイスト好きですね。