2011年06月24日更新

#591 ゲキ×シネ『薔薇とサムライ Goemon Rock Over Drive』


ゲキ×シネ『薔薇とサムライ Goemon Rock Over Drive

ゲキ×シネ『薔薇とサムライ Goemon Rock Over Drive』

6/25より新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて
配給会社:ヴィレッヂ、ティ・ジョイ
(C)2011 ヴィレッヂ・劇団☆新感線




劇団☆新感線が贈る《ゲキ×シネ》最新作。


『五右衛門ロック』『蜉蝣峠』『蛮幽鬼』と《ゲキ×シネ》を見てきたが、
今回は鑑賞に対する姿勢が、今までとは異なる。


何故ならば、舞台の「薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive」を見ているからだ。


舞台の「薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive」は、
見た時に記事
に書いたように、生ならではの迫力と興奮と感動があった。


果たして、それと同じ体験が《ゲキ×シネ》で出来るか否か?
って、ところが最大のポイント。


今までの《ゲキ×シネ》でもかなり興奮出来たから問題ないとは思っていたが、
やはりキッチリと決めてくれた。


感動再び!でした。


薔薇とサムライ


物語は、17世紀のイベリア半島の一小国コルドニア王国の女海賊アンヌ・ザ・トルネードが、
城の兵士に捕らえられるところから始まる。


アンヌの左眼には先代の王の娘である証があり、
王国の新しい女王に君臨することに。


アンヌの用心棒をしていた石川五右衛門は、この話を不審に思い、
真相を探るべく城へと潜入する。


そして、ゴエモンは、王家が企てた恐るべき陰謀の数々を知る・・・。


毎度のことだが、3時間の上映時間は瞬く間に過ぎていた。
物語の結末を知っているのにも関わらずだ。


まぁ、正直言うとそもそも物語がかなり凝っているので、
途中の経緯とか忘れていたというのもあるんだけどね。


何にしても二転三転する物語の筋は大きな見所だ。


その物語の語り部となる役者さんたちもやはり凄い。


数々のゴージャスな衣装を身にまとった天海祐希。
いつものノリが楽しい橋本じゅん、高田聖子、粟根まことら劇団員。


母親よりも歌や芝居が上手いんじゃないかと思わせる神田沙也加。
そして、存在感抜群の古田新太。


スクリーンの中で繰り広げられるキャストたちの歌や踊り、立ち回りが、
見る者を圧倒する。


舞台とは違う迫力があった。


彼らの映画やドラマとは明らかに違う芝居を見るのも楽しい。


あとは生バンドによるメタリックな楽曲の数々は、
メタル好きとしては血沸き肉踊る。


メタル以外の曲も良いが、
やはり『五右衛門ロック』のテーマソングは聴くだけでウキウキしてしまう。


そして、『五右衛門ロック』同様、
クライマックスの大見栄での高揚感は、
舞台のまんまで、たまらんでした。


薔薇とサムライ


あと、舞台ではわからないような細かい演出がわかるという、
《ゲキ×シネ》のウリは、大いに頷けた。


ある場面で舞台袖から、手がひょいっと出て来てある人物を袖へと引き込む。


これはその後の演出の布石になっているんだけど、
舞台の鑑賞時には全く気が付かなかった。


役者さんたちの表情が見られるのもやはり嬉しい。


舞台だと1階席の前の方で見ないと、
ここまでの表情はわからないんじゃないかな。


ということで、舞台の「薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive」を見た際に、
《ゲキ×シネ》化を大いに期待したわけですが、
それが実現して、実際に見てみて、
《ゲキ×シネ》が舞台の雰囲気を損なわずに映像化しているってことが、良くわかりました。


今回の『薔薇とサムライ Goemon Rock Over Drive』は、
《ゲキ×シネ》史上最大規模の公開となる。


それだけ《ゲキ×シネ》が認知され、ファンを獲得したということなのでしょう。
今後も《ゲキ×シネ》が続くのであれば、微力ながらも応援していきたいと思う。


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プロフィール

1974年、東京都生まれ。少年時代、ジャッキー・チェンの映画に魅了され、映画小僧の道を突き進む。大学卒業後、映画宣伝代理店に入社。『リーサル・ウェポン4』、『アイズ ワイド シャット』、『マトリックス』などを担当。

2000年、スカパー!の映画情報専門チャンネル「カミングスーンTV」転職し、映画情報番組の制作を手掛けたのち、2006年、映画情報サイトの運用に従事。その後、いろいろあって、2013年7月よりCS放送「エンタメ〜テレHD」の編成に携わっている。

本ブログは、多ジャンルの情報提供を志すT-SHIRT-YA.COMのオファーを受けて、2003年4月にスタート。2007年12月にブログ化。
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