『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199 ヒーロー大決戦』 6/11より全国にて 配給会社:東映 「戦隊199ヒーロー」製作委員会(C)石森プロ・テレビ朝日・東映AG・東映 |
訳あって『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199 ヒーロー大決戦』を映画館で見た。
現在放送中の戦隊シリーズ「海賊戦隊ゴーカイジャー」は、
今まで登場してきたヒーローたちの形をしたレンジャーキーをモバイレーツに差し込むことで、
差し込んだ戦士のパワー引き出し、変身することが出来る。
つまり「海賊戦隊ゴーカイジャー」には、
過去の戦隊ヒーローたちが毎回のように登場するのだ。
第一話では初代の「秘密戦隊ゴレンジャー」に変身し、
必殺技ゴレンジャーストームを披露。
ドンピシャのゴレンジャー世代ではないが、やはり懐かしいと感じた。
また、ゴーカイジャーの5人が、同じ戦隊の5人に変身するだけでなく、
各戦隊のレッドたちに変身したり、
34の戦隊の戦士に各々が変身して混合編成になったりと、
様々なバリエーションで楽しませてくれる。
過去の戦隊ヒーローを登場させることで、子供たちだけでなく、
幅広い世代の大人たちも懐かしみながら楽しめる作りになっている。
また、ゴーカイジャーたちは海賊なので、お宝を探すことが目的であり、
地球を守る使命を受けていない点も異質だ。
更に今までは、
人間の姿 → 敵が襲来 → 変身して戦う → 苦戦するもなんとか倒す →
敵が巨大化 → 巨大メカ&ロボが登場して戦う → 勝つ
というある程度お決まりの流れがあった。
しかし、「海賊戦隊ゴーカイジャー」は、
放送開始早々、ゴーカイジャーの姿で戦っていたりと、
お決まりの展開じゃない場合もある。
ちょっと捻りが効いていて、マンネリズムを回避している。
そして、戦隊ものといえば、
ジャパンアクションエンタープライズ(旧JAC)コーディネイトのバトルシーンが見ものだが、
「海賊戦隊ゴーカイジャー」のアクションは、かなりクォリティが高い。
二刀流に二丁拳銃で敵をバタバタと倒す際に、アクセント的な動きを入れているし、
そのフォームも流れも美しい。
ワイヤーワークの使い方も面白いし、ワンカットの長さも心地よくて、
安心して見ていられる。
そんな「海賊戦隊ゴーカイジャー」と前シリーズ「天装戦隊ゴセイジャー」が共に戦うだけでなく、
全シリーズのヒーロー199人が大集結し、さらに全35体の歴代メカ&ロボが一堂にかいするのが、
スーパー戦隊シリーズ35作目を記念して製作された『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199 ヒーロー大決戦』だ。
本作は、まずテレビの「海賊戦隊ゴーカイジャー」では、全てが語られていない、
“なぜゴーカイジャーがレンジャーキーを持っていたのか?”という謎が詳細に描かれる。
「なるほど!だからゴーカイジャーはレンジャーキーを持っていたのね!」と大納得。
このシークエンスでは、ゴーカイジャーを除く歴代戦隊ヒーローが、
早くも総出演。
なんとも贅沢です。
続いて、荒くれ者の海賊ゴセイジャーと正統派で生真面目な天使ゴセイジャーが対立し、
ガチな戦いが繰り広げられる。
きっと子供たちはどっちを応援していいのか戸惑ったはずだ。
子供の動揺を誘う展開も大人向けか?
そして、かつてゴレンジャーが倒した黒十字王が復活し、
いつもの敵である宇宙帝国ザンギャクと手を組み、地球に攻め込んでくる。
ゴーカイジャーとゴセイジャーは、最初は共闘を拒むが、
やがてお互いを認め合い共に戦う。
お決まりの展開だが、オッサンになっても、
「仲違い → 和解 → 共闘 → 友情」という流れは響くね。
ちょっとウルっときてしまった(我ながら単純だ)。
で、この後の展開もなかなか凄い。
恐らく戦隊もの初の試みだろう。
ゴーカイジャーとゴセイジャーが○○たちと戦っちゃうのだ。
こんなことやっちゃうんだ〜って、思った。
そして、クライマックスはメカ&ロボだ。
全戦隊やメカ&ロボが揃って戦うシーンは壮観だった。
あと歴代のヒーローを演じた役者さんたちが、ゲストで多数出演している。
個人的にはまった戦隊ものといえば「太陽戦隊サンバルカン」ぐらいなんで、
OBの登場にそこまで響くことはなかったんだけど、
すっかりおじさんになってしまった俳優さんたちを見て、
戦隊シリーズの歴史の重さを感じた。
(「天装戦隊ゴセイジャー」の望くんが大きくなっていて驚いた)
もちろん、彼らの登場を喜び、感慨にふける人も多いでしょう。
約80分の上映時間なんだけど、
ほとんど戦っているんじゃないかってぐらいバトルシーンが充実しているのに、
ちゃんとドラマもある。
本作には、テレビシリーズで新たに仲間入りしたゴーカイシルバーこと伊狩鎧が、
一瞬出演しているし、
本作公開後のオンエアを見ると、映画と連動するようなセリフがあった。
こういう細かいつながりの持たせ方も、「スター・ウォーズ」やアメコミみたいで楽しい。
「海賊戦隊ゴーカイジャー」や「天装戦隊ゴセイジャー」の主題歌を、
映画館の音響で聴くことができたのも嬉しかったし、
ゴーカイジャーやゴセイジャーたちが、名を名乗るシーンを、
巨大スクリーンで見ることが出来たのも良かった。
そういうところも含めて、劇場版ならではのスケール感、特別感があって、
とてもたのしゅうございました。
満喫、満喫。
「仮面ライダーオーズ」は見ていないんだけど、
8月6日公開の『劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル/海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』も楽しみだ。
しかし、こんなに大盤振る舞いしちゃって、
来年の戦隊シリーズは大丈夫なのだろうか?と心配しつつも、
「レッツゴー、レッツゴー、ゴーカイジャー」って、
頭の中を主題歌がこだまする。
そして、勢い余って・・・
モバイレーツ!
ごぉぉぉかいじゃ〜!!!
派手に行くぜぇ!